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「インターネット安全法」が越境ECに与える影響

2017.07.18Cat:EC

中国で6月1日に「インターネット安全法」が施行された。

 

ざっくり言うと

インターネットのセキュリティレベルを向上させるという名目の法律だが、
結果的に中国国内でインターネット関連サービスを運営する事業者(以下業社と言う)が管理する個人情報や重要情報を中国政府が把握できてしまうということが懸念されている。
これは中国籍の業社はもちろんのこと、国外の業社にも適用される。

以下は重要部分の抜粋。

– インターネット関連商品およびインターネットサービスを中国の基準に適合させなければならない
– 中国で得た個人情報、重要情報は中国国内で保存しなければならない
– これらを国外に持ち出す場合は所定の審査を受けなければならない
– 業社が個人情報を得る時はユーザーから同意を得なければならない
– 業者は国家の安全のために協力(情報提供、技術サポート)しなければならない
– 業社はユーザーに実名登録を求めなければならない

 

越境ECへの影響

中国国内にサーバーを設置しなければならないかもしれない

中国国内で個人情報、重要情報を保存しなければならなくなることにより、
現在中国外のサーバーで運用しているサービスは中国内にサーバーを設置しなければならなくなるかもしれない。
例えば楽天グローバルなどはこれにより中国からのアクセスが遮断されてしまうかもしれない。
尚、香港がここで言う中国内に含まれるかは現時点ではまだ分からない。

 

検閲や遮断が増えるかもしれない

本法律により検閲の強化やアクセス遮断が正当に行えるようになるかもしれない。
もしそうなれば業社はサイトの表示速度の問題や、最悪の場合遮断によりサイト運営自体が本法律により継続できなくなくかもしれない。

 

特定の商品を販売できなくなるかもしれない

「インターネット関連商品およびインターネットサービスを中国の基準に適合させなければならない」
に越境ECでの物品の販売が含まれる場合、法文通り中国の基準に合わせなければならない。
その場合は基準外の商品を販売しているサイトは違法となり、罰則の対象となってしまう。

 

マーケティングがしづらくなるかもしれない

インバウンド ↔ 越境EC の個人情報の共有に対し、所定の審査を通過しなければならなくなるかもしれない。

 

購入のハードルが上がるかもしれない

実名での登録は必須となることに加え、ID情報をサイト側に提供しなければならなくなるかもしれない。
そうなると、大切な個人情報であるIDを海外のサイトに提供するという心理的なハードルから購入を控えるユーザーが増えるかもしれない。

 

まとめ

影響としては「かもしれない」という言葉が多いことから分かるように、
影響範囲が曖昧でどこまでが適用範囲なのかが判断できないことが多い。
また、実際にこの法律が適用された事案などの情報が乏しく、実態が把握できていないのが実情だ。
これについては継続的に情報収集を続ける必要がありそうだ。

そんな中、7月12日に米アップルが本法律対策のために中国国内にデータセンターを設置したというニュースが出た。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017071201086&g=int

時価総額世界1位の大企業が対策に乗り出したことにより、他企業にも影響してくるかもしれない。

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hoshino

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