STERFIELD

2013/01/09

アジャイルプロジェクトマネジメント 最高のチームづくりと革新的な製品の法則

アジャイルプロジェクトマネジメント 最高のチームづくりと革新的な製品の法則

先日、アジャイルサムライというアジャイル開発のプロセスをまとめた本をご紹介してから引き続き、「アジャイル開発」について考察を深めているなかでの一冊です。なんとこの本も2005年出版なんですね。長い間、アジャイル開発という開発手法を知らなかったことがお恥ずかしい限りです。

アジャイルサムライが、プロセスの説明を重視していて、こちらの本はどちらかというとアジャイルプロジェクトマネジメント(APM)という概念からどのようにマネジメントを改善出来るかということを述べています。

抜粋

■アジャイルプロジェクトマネジメントの価値

  1. プロセスやツール < 個人との対話
  2. 包括的なドキュメント < 動作するソフトウェア
  3. 契約の交渉 < 顧客との協調
  4. 計画に従う < 変化への対応

■アジャイルプロジェクトマネジメント(APM)の原則

  • 製品提供と顧客価値
    1. 顧客価値の提供
    2. 反復型で機能ベースの提供
    3. 技術的優位性の重視
  • リーダーシップ-コラボレーション
    1. 探索の奨励
    2. 適応型(自己組織的、自発的規律)チームの構築
    3. シンプル

■APMプロセスフレームワーク(APMモデル)

  1. 適応(Envision)
    1. 何を提供するかについての構想を立てる。
    2. プロジェクトのスコープを決める。
    3. ステークホルダも含めたチーム体制を決める。
    4. チームメンバーがどのように協力し合って作業を進めるかの構想を立てる。
  2. 思索(Speculate)
    1. 最初の要求を幅広く収集する。
    2. 機能リストを作り、その作業負荷を見積もる。
    3. リソース計画とリリース計画(リリース、マイルストーン、イテレーション)を立てる。
    4. 計画にリスク軽減策を盛り込む。
  3. 探索(Explore)
    1. 機能を実際にリリースする。
    2. 協力的で自己組織的なプロジェクトコミュニティを作り出す。
    3. 機能を実際にリリースする。
    4. ステークホルダ間の対話を取り持つ。
  4. 適応(Adapt)
    1. 計画し、結果を監視し、軌道修正する。
    2. 変更や変化に対応する。
    3. 学習した事を組み込み、それを教訓として覚えておく。
    4. 思索・探索・適応のループをたどり、各イテレーションで機能を洗練させていく。
    5. チームが新しい情報を集めながら、構想フェーズに立ち戻って見直す。
    6. 顧客の観点、技術的観点、プロセスパフォーマンスの観点、プロジェクトステータスの観点から、成果を見直す。
    7. 最新の情報に基づいて修正されたプロジェクトの展望と、実情を対比して考察する。
    8. 適応によって得られた結果は次のイテレーションを開始する際の再計画に組み込まれる。
  5. 終結(Close)
    1. プロジェクトの終了を見極める。
    2. 学習し、学習した内容を次のイテレーションの作業に組み込む。
    3. 次のプロジェクトチームに引き継ぐ。

まとめ

アジャイルサムライだけでは、正直、ピンとこないというか腹にしっかり落ちた感覚はなかったのですが、私が携わるプロジェクトマネジメントという目線での本書であったので、非常にわかりやすかった。スポーツをやるにしても、茶道や書道などの芸術をやるにしても、先人が積み上げてきたものが基本、手本となっていて、それを習って習得することが最も早くレベルが上がるものと考えています。この考え方は、ビジネスにおいても当てはまるので、このようなフレームワーク、概念は積極的に取り入れて行きたいと思います。

Author Profile

著者近影

YUJI MEZAKI代表取締役副社長

代表取締役副社長をやっています。 越境ECとWebマーケの営業担当しています。 なんでもカリカリにチューニングして生産性あげるのが好きで勉強したビジネスフレームワークの記事多め。 趣味はPC自作で会社のWindowsデスクトップはほぼ自分が組みました。 1985年生/2008年早大卒/

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