2016/06/17
経産省「電子商取引に関する市場調査の結果」2015年版を発表
昨年より約2週間遅れて発表された
http://www.meti.go.jp/press/2016/06/20160614001/20160614001.html
国内EC市場
2015年のEC市場規模は13兆7,746億円 (+7.6%)
EC化率は4.75% (+0.38%)
共に増加しているが、2013→2014の伸び率に比べるとだいぶ成長が鈍化しているという印象を受ける。
2014年の伸び率は、市場規模が+14.6%、EC化率が0.52ポイントであった。
特に落ち込んでいるのが、デジタル系分野だ。(下図)
物販での業種別市場規模は
1位:衣類・服装雑貨等 1兆3839億円 (+7.9%)
2位:食品、飲料、酒類 1兆3162億円 (+10.5%)
3位:生活家電、AV 機器、PC・周辺機器等 1兆3103億円 (+3.1%)
と2位と3位が昨年度と入れ替わった
越境EC
越境ECは興味深い統計がたくさんあった。
個人的にはまず、以下の統計が向こう1年セールストークに使うであろうことから最も注目した。
何を言いたいかというと、ランキング2位〜7位の6カ国の市場規模の合計は
米:3406.1 + 英:993.9 + 日:895.5 + 独:618.4 + 仏:426.0 + 韓:388.6 = 6728.5
で、中国 1国の市場規模6720.1とほぼ変わらない。
仮にこの6カ国向けのECをやるとすると、英語、ドイツ語、フランス語、韓国語の最低4カ国語でのサポート体制が必要になる。
そこにコストをかけるよりは、中国1国に絞って広告費を集中させたほうが成功率が高くなる
2つめに、中国からの日本サイトの購入額は、昨年度の調査だと2017年に1兆円を超えると予想されていたが、今回で2016年の達成予定と変更されたこと。
予想より900億円ほど増え、今年に1兆円いけそうというくらい活況という調査結果のようだ
3つめは以下の図で、日米中の越境ECをやったことある人の割合
中国は36%の人が越境ECを使用している
購入先は残念ながらアメリカに負けている
最後は以下の図。
市場が大きいだけでなく、1人あたりの年間EC利用金額が日本を超えている
(日本の計算間違ってる?)
まとめ
日本市場は伸びてはいるものの成長率は明らかに鈍化している。
今後もこの傾向が続くと考えられ、唯一の解決策は国内 + 海外で売るということだ。
あとは、わかってはいたが中国のECの規模は巨大だということ。
数値としてみると期待を裏切らない大きさを再確認できた。
日本は地理的に有利な位置にあるので、もっともっと中国で販売していくべきと改めて思った
Author Profile
HOSHINO
ECのことを中心に書きたいと思います。 ネタが無いときはプログラムやデザインのことも書きます。
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