訪日観光客の今
はじめに
パンデミックが徐々に収束し、海外旅行に行けるようになってきました。街を歩けば訪日観光客を見かける機会が増えています。そこで、昨年一年における訪日観光客について調べてみました。
訪日観光客の状況
2023年の訪日観光客: 2,506万人
日本政府観光局(JNTO)によると、2023年に日本に訪れた海外の観光客は2,506万人となり、年間累計では2019年比で約8割程度まで回復しています。12月の訪日外客数は273万人を超えて、新型コロナウイルス感染症拡大後で単月過去最多となりました。
国別の訪日観光客数ランキング
(参考)日本政府観光局のデータを元に作成
訪日観光客数のトップ10の内、米国と豪州を除く8か国(地域)がアジアの国々でした。弊社が行う海外販路拡大支援では台湾向けの実績が多いのですが、台湾から来日する観光客数が第2位となっており、それぞれ関連性が高いと感じました。
訪日観光客の旅行消費額
観光庁によると、2023年における訪日客の旅行消費額は、5兆3千億円近くにのぼり、過去最高を記録しました。一人当たりの旅行支出額は、21万2千円で、2019年に比べて宿泊費の構成比が増加し、買物代の構成比が減少しています。
(出所: 国土交通省観光庁「年間の訪日旅行消費額推移 【図表7】」)
(出所: 国土交通省観光庁「訪日外国人旅行消費額の費目別構成比【図表2】」)
ちなみに1人当たりの旅行支出額が一番多かったのはスペインの34万1千円、次いで豪州34万円、イタリア33万5千円の順となっています。
(参考)日本政府観光局のデータを元に作成
訪日観光客数で一番多かった韓国は、1人当たりの旅行支出額が10万7千円、2番目に訪日客数が多かった台湾は18万7千円となっていました。日本から近距離で、いつでも来日できる安心感から短期日数も影響しているのかもしれません。
まとめ
観光客の往来が活発になり、街がにぎやかになってきました。円安の今、お得に日本へ旅行できるタイミングでインバウンド客が増えています。日本の文化や食事を大いに楽しんで、帰国後も日本とのつながりを大切にしていただけたら嬉しいなと思っています。
(参考) ・日本政府観光局, 訪日外客統計, https://view.officeapps.live.com/op/view.aspx?src=https%3A%2F%2Fwww.jnto.go.jp%2Fstatistics%2Fdata%2Fsince2003_visitor_arrivals_December_2023.xlsx&wdOrigin=BROWSELINK(参照:2024-02-11)
・国土交通省観光庁, 訪日外国人消費動向調査, https://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/content/001718104.pdf(参照:2024-02-11)
Author Profile
MAKOTO TAJIRI
-越境ECコンサルタント- 貿易・国際物流分野において、営業・新規ビジネス開発・貿易実務に従事。 国際物流企業→総合コンサルティングファームを経てスターフィールド入社。 日本企業の海外輸出相談経験を持つことから、貿易・国際物流・事業構築を得意分野としています。 趣味はスイーツ(食べること専門)、愛犬と散歩、ドライブ。
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