STERFIELD

桜のインパクト

桜のインパクト

はじめに

寒い冬を超え、一気に気温が温かくなってきました。春といえば桜、一年の中でもほんの一瞬しか見られない桜を待ち望んでいた方々は多いのではないでしょうか。新型コロナウイルス感染症の位置づけが、令和5年5月8日から「5類感染症」となり、日常における基本的感染対策を求めることがなくなっている今、外を歩けば桜を楽しんでいる人々の様子を伺うことができます。そんな日本にとってなじみの深い桜が、経済に与える影響がどのくらいなのか調べてみました。

桜の経済効果

 お花見に行くとついついお金を使ってしまいますよね。桜を見に行くことが目的だったのに、屋台のおいしそうな匂いにつられてお財布の紐がゆるくなることはありませんか?景色がきれいなところでおいしいものを食べたい欲求を抑えきれずに、花より団子になってしまうここ数十年を過ごしてきました。桜に関する消費を個人レベルで体感しているわけですが、マクロレベルで見たらどうでしょうか。

2024年のお花見の経済効果:  1兆1358億7149万円

お花見に出かける日本人の数:   6,139万人

お花見に出かける訪日外国人客数:  373万人

日本人の2人に1人が花見にでかけている計算になります。 ちなみに2023年のお花見の経済効果は、約6160億円と試算されており、今年は去年の2倍の経済効果のようです。

他のイベントと経済規模を比較してみる

お花見のように季節イベントとは異なりますが、いくつかのイベントの情報を調べてみました。

個人的に驚いたのは、歌手のテイラー・スウィフトの特定ツアーの経済効果が、昨年のお花見の経済効果を上回っていたことでした。

桜を長く楽しむために

少し話題が外れてしまったのでお花見に戻します。tenki.jpが公表している桜の満開予想では、高知の3/31満開を皮切りに、京都4/5、名古屋4/7、福島4/9、青森4/19、札幌4/27、釧路5/9というように北上するにつれて満開になる時期が少しずつ遅れることがわかります。上記地図には沖縄が表示されていないので気になるところですが、高知よりもさらに満開になる時期が早いのではないかと思います。

桜を長く楽しむためには、まずは桜の開花が早い南の方へ行き、桜の満開予測に合わせて北上していけば一か月以上満開の桜を楽しむことができます。長期休暇を取ったり、ワーケーションを活用して実現していたいものです。

まとめ

毎年当たり前のように咲いている桜。そんな桜を求めてたくさんの人々がお花見に出かけていて、経済効果が大きいことがわかりました。特定の時期にしか見られない桜は、1年スパンで見ると一瞬の花火のように輝いてそして散っていく。年中桜を見ることができないということが、桜の価値を高めていて、人々を動かしている。そんな桜の集客力を見習ってビジネスに応用したいと思う筆者なのでした。

(参考)

YAHOO!JAPANニュース,【経済効果は1兆円超え】花見をしたい外国人観光客から日本がしっかり稼ぐ方法。開花予想が難しい桜を外国人観光客長期滞在の鍵に!, https://news.yahoo.co.jp/articles/c8878bc427eeaa1a4a95a12aba84068ebf003d0a (参照 2024-4-15)

Forbes JAPAN, 「サクラノミクス」の経済効果6500億円超え、背景に多様化する「お花見」の姿, https://forbesjapan.com/articles/detail/26393 (参照 2024-4-15)

tenki.jp, 桜開花・満開情報 2024, https://tenki.jp/sakura/ (参照 2024-4-15)

厚生労働省, 新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後の対応について, https://www.mhlw.go.jp/stf/corona5rui.html (参照 2024-4-15)

経済効果.NET, イベント・お祭, https://economicimpact.net/category/%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%81%8A%E7%A5%AD%E3%82%8A/ (参照 2024-4-16)

Author Profile

著者近影

MAKOTO TAJIRI

-越境ECコンサルタント- 貿易・国際物流分野において、営業・新規ビジネス開発・貿易実務に従事。 国際物流企業→総合コンサルティングファームを経てスターフィールド入社。 日本企業の海外輸出相談経験を持つことから、貿易・国際物流・事業構築を得意分野としています。 趣味はスイーツ(食べること専門)、愛犬と散歩、ドライブ。

SHARE

合わせて読みたい