2022/09/21
視覚の多様性について。ランチカートの画面を確認してみました。
人はあらゆる外部情報の8割を視覚に頼る生き物と言われていますが、その視覚も個人差があります。中には視覚異常と診断される方もいて、見え方が全く異なる人もいます。そんな方々がどのようにランチカートのホームページを見えているのか調べてみました。
調べる方法として、google chromeの開発者ツールを使いました。
google chrome でホームページを開き右クリックを押し、「検証」を押して開発者ツールが立ち上げます。
開発者ツールの右上の歯車のアイコンの右にある3つの点のアイコンをクリックし「More tools」→「Rendering」とボタンを押します。
すると「Rendering」の機能が立ち上がり様々な画面の見え方を再現できます。その中の機能に「Emulate vision deficiencies」という機能があり、こちらのプルダウンを選ぶことで視覚異常の見え方を再現できます。
こちらを使いランチカートのトップページを実際に見てみました。
(掲載できる画像サイズの都合上、特長的な箇所をトリミングして掲載します。)
Blurred vision (かすみ目)
こちらは「かすみ目」と言われる方の見え方を再現します。画像は「LaunchCart ご導入インタビュー」部分の一部を正常な見え方と比較したものです。(上がかすみ目の見え方、下が正常な見え方)
全体的にぼんやりとした見え方をし細部をはっきり見ることがでできません。眼精疲労の結果ピントが合わなくなり、一時的にこのように見えることもありますが、病気が原因でかすみ目になるケースもあるそうです。もし、異変を感じている方はすぐに病院に行くことをおすすめします。
Blurred vision より下の項目はいわゆる色覚異常と呼ばれる方の見え方を再現しています。
Protanopia (1型2色覚)
人間の目はR(赤)、G(緑)、B(青)の光を感知し、それぞれの光の強弱で様々な色を認識します。しかし、それぞれの光を受け取る感度が正常ではないことで「赤系統の色が分かりずらい」などの個人差が生じます。人によって強弱もあったり、見えづらい色の傾向も変わります。
こちらの画像は「1型2色覚」という色覚異常のパターンを再現しています。このタイプの方は赤色の光を感知することに難があります。
傾向として、「黄緑とオレンジ色」、「緑色と茶色と濃い灰色」、「青と紫」、「ピンクと水色と薄い灰色」を混同しやすい特徴があります。また、赤色が薄暗い色に見えます。
Deuteranopia(2型2色覚)
こちらの画像は「2型2色覚」という色覚異常のパターンを再現しています。このタイプの方は緑色の光を感知することに難があります。
傾向として1型と似ており、「黄緑とオレンジ色」、「緑色と茶色と濃い灰色」、「青と紫」、「ピンクと水色と薄い灰色」を混同しやすいです。
1型との違いは、赤色を明るく感じます。
色覚異常を持っている方はこのタイプの方が最も多いそうです。
Tritanopia(3型2色覚)
こちらの画像は「3型2色覚」という色覚異常のパターンを再現しています。このタイプの方は青色の光を感知することに難があります。
1型、2型と比べると稀なタイプの色覚異常です。青色のを見るのが苦手なため、1型2型では比較的共通してみることができた「Mission」の背景色が随分くすんでしまいます。
Achromatopsia(全色盲)
こちらの画像は「全色盲」という色覚異常のパターンを再現しています。このタイプの方は色を感知することができず常にモノクロ写真のように灰色の一色の見え方をしています。非常にまれな色覚異常のパターンで色覚以外の目の不調も抱えていることが多いようです。
まとめ
ランチカートのオレンジ色は鮮やかな色ですが、こうして、確認してみるとオレンジ色は全ての人にとって魅力的に見えるわけではないことがよくわかります。作り手である我々がいかに魅力的に見えるものを作っても人によってはそう見えないどころか、時には識別もできず、正しく情報を受け取ることさえできないことも有り得ます。
この事を年頭に置き、全ての人に使いやすいホームページを作らなくてはいけないと思いました。
Author Profile
KANAZAWA
長年webデザイナーをしておりました。業務の幅を広めるため日々勉強しています。
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