各国の配送業者シリーズ
「日本の海外向け配送業者まとめ」
はじめに
海外向けの通販を行う上で「配送」を知る事はサービス、利益等を構成する面において必要度が高い内容です。
最近では価格も落ち着いてきており、海外配送で心配される「配送物の管理」に対してもサービス向上がされています。
そこで「日本から現地のお客様へ直接届ける場合」の配送業者と概要をまとめました。
まとめ2もあるので併せてご覧ください。
日本郵便「EMS」
EMSは世界120以上の地域に配送する事ができる巨大かつメジャーな配送方法です。
最大の重量は30kgとし、第一地帯〜第三地帯で分類されています。 送達日数の目安は1〜2週間となっています。 ※関東からアジア諸国
料金算出方法 (地域別の最小、最大の例)
料金算出方法は「重さ」を基準として最小単位が500g〜30kgとなっています。
地帯 |
最小(500g) | 最大(30kg) |
第一地帯 | ||
アジア | 1,400円 | 26,500円 |
第二地帯 | ||
オセアニア・北米・中米・中近東 | 2,000円 | 36,500円 |
ヨーロッパ | 2,200円 | 42,600円 |
第三地帯 | ||
南米・アフリカ | 2,400円 | 69,700円 |
EMSサービス利用の流れ
①EMS対応国かどうかを確認する。 120か国以上の対応はされていますが、配送可能かを確認することを推奨します。 例:中国向けECサイト=アジア(第1地帯)
②重さを基準に料金、日数を確認。 先に記載してある通り重さが基準となります。 日本郵便の公式サイトで確認を行い、配送伝票(ラベル)とインボイスを作成して下さい。 損害賠償制度があるので配送伝票(ラベル)をつくる際は必ず確認しましょう。
※対象としては配送途中での荷物紛失が主な内容となります。
③包装し、インボイス等の必要書類を確認する。 全てを確認し、配達員へ渡す。 ・配達員が回収後自動的に最寄りの税関で検査をされます。 ・事前に経済産業省など許可が必要な配送物も存在します。 例:古美術品、植物、高性能機器(詳しくは各団体へ確認する必要があります。) ・海外に物品などを送られる場合、相手国で関税等が発生することがございます。その場合、発生した関税等は受取人さまのご負担となります。
EMSの特色
- 追跡番号がそれぞれに与えられ、追跡番号を基準に送付先住所へ荷物が運ばれます。
- サポートとして損害賠償制度がある為、伝票(ラベル)を正確に記入することで安心して配送を行うことができます。
- 伝票(ラベル)についても日本郵便マイページから作成が可能でスマートフォンにも対応しています。
- 出力はPDFで出力されるので、印刷環境があればどこでも可能です。
- 意外と知られていない内容ではありますが、割引サポートなども存在し、個数に応じて対応されます。
- クール便も対応しているのであらゆる分野にも対応可。
- 専用のパウチが必要です。国際郵便マイページサービスから請求する事が可能です。
※詳しくは日本郵便のホームページを参照ください。
日本郵便提供「国際eパケットライト」
国際eパケットライトとはSAL便扱いの小形包装物(2kgまでの小形物品)で、配達の際は受取人の郵便受箱に配達します。
「国際郵便マイページサービス」のオンラインシッピングツールで専用の国際eパケットライトラベル一式を印刷することでご利用いただけます。
※配送方式はメール便です。
※送達日数の目安は2〜3週間 (関東からアジア)
料金算出方法 (地域別の最小、最大の例)
料金算出方法は「重さ」を基準として最小単位が100g〜2kgとなっています。
最小(100g) | 最大(2kg) | |
第一地帯 | ||
アジア | 530円 | 2,000円 |
第二地帯 | ||
オセアニア・北米・中米・中近東・ヨーロッパ | 550円 | 2,400円 |
第三地帯 | ||
南米・アフリカ | 570円 | 2,800円 |
配送において必要なもの
- ラベル表紙、ご依頼主控および受付店控
- 税関告知書
- インボイス(任意)
- 引渡証
国際eパケットライト サービス利用の流れ
①「国際郵便マイページサービス」のオンラインシッピングツールで宛先・差出人・内容品等の情報を入力。
②AプリンターでA4普通紙に国際eパケットライトラベル一式を印刷。
③B前項の(1)ラベル表紙、ご依頼主控および受付店控をそれぞれ切り離す。
④3.で切り離したラベル表紙と、前項の(2)税関告知書および(3)インボイス(任意)を専用パウチへ封入。
⑤ご依頼主控・受付店控および前項の(4)引渡証は専用パウチに入れず、郵便物に添えて郵便窓口へ差出 ※ゆうプリタッチを使用する場合は、専用パウチは必要ありません。
国際eパケットライトの特色
- ポスト投函で配達が完了します。
- ポスト投函なので紛失等が危惧されますが、追跡番号がついているので安心です。
※詳しくは日本郵便のホームページを参照ください。
佐川急便「SGX」
「SGX」とは世界220以上の国や地域にドアーツードアーで配達できるサービスです。
種別が細かく細分化されている為、あらゆる業者のビジネスモデルに対応できます。 取扱いの大きさ、重さが魅力で、3辺260cm、50kgのものまで対応可能です。
配送地帯は全8地帯となっており、その中で小荷物/書類別に細かく設定した運賃で、実重量500g刻みでの運用となっております。
日本国内のどこからの配送でも統一運賃で国際間輸送が行えます。
※集荷日の翌日搭載 (軽度なINVOICE修正などアシストサービスを提供) ※翌日搭載 韓国・台湾・中国などアジア圏 (最速で)N+2日 ※N=集荷日
料金算出方法
料金算出方法は「重さ」を基準として最小単位が500g〜50kgとなっています。 ※30kg以降からは地域別の固定の金額で加算 本来はA〜Hまでの区分に分けられており、かなり細かい内容となっているので、こちらをご覧ください。
ビジネス書類 | 最小(500g) | 30kg |
アジア地域 | 2,300~2,500円 | 24,000~30,700円 |
通常の荷物 | 最小(500g) | 30kg |
アジア地域 | 3,900~4,200円 | 25,700~33,700円 |
佐川急便サービスまとめ
・海外へビジネスタイム便 :「SGX」での冒頭で説明した通りの一番ポピュラーとされている配送方法です。
・海外へオールインパック :輸出の全てをSGJが代行してくれるサービスです。 例:指定の印刷工場からカレンダーなどを集荷し、出荷リストを元に海外に発送。 「集荷」 ⇒ 「保管」 ⇒ 「仕分け」 ⇒ 「梱包・包装資材選定」 ⇒ 「梱包」 ⇒ 「輸出必要書類作成」 ⇒ 「お客様の海外各営業所へ発送」 ⇒ 「到着確認」などの一元管理を行うものとなっています。
・海外へメール便 :国際メール便は、カタログや雑誌等を海外のお届先(宛先地)の郵便受け等へ、宛先地の郵便事業者等が受領印をいただかずに投函するサービスです。 DM・カタログ・冊子などの郵便物が、国際メール便で低価格で大量に発送を現地のお客様の郵便ポストへ投函し、完了となります。
・海外から佐川急便 :お客様から出荷情報を頂き物流加工を海外で行い、国内でのコスト高を吸収するシステムです。 ・海外出荷拠点にてピッキング等を行い国内入荷後、全国のお客様へダイレクトに出荷が可能 (リードタイムの短縮 輸送・物流コストの削減) ・国内同様の物流加工が海外現地法人でも可能!(運営費、人件費等の削減) ・現地法人をご利用頂ければ固定費を流動費に変える事が可能!(波動を吸収できる) ・一貫した貨物追跡が可能! ・通関に必要な書類もシステムにて作成可能 ・海外物流拠点の在庫管理が可能!
詳しくは佐川急便「SGX」のオフィシャルサイトをご覧ください。
ヤマト運輸「国際宅急便」
羽田クロノゲートの完成により、アジアへの翌日配達も可能になり、ビジネスには提携しているUPSワールドワイド・エクスプレス・セイバーが便利です。
世界200を超える国・地域に「ドア・ツー・ドア輸送」をモットーとする海外向け配送サービスで、ヤマトグループの海外事業会社が配送を行い、それ以外の国・地域は協力会社がお届けをします。
上海、香港であれば翌日お届けが可能など、速さにも定評があります。
料金算出方法
料金算出方法は「重さ」と「サイズ」を基準として最小単位が500g〜25㎏となって、サイズ60サイズ〜160サイズとなっています。 ※サイズは、縦、横、高さの合計が160㎝以内 配送地帯は大きく分けて4地帯となっており、配送料の項目や送付先によって細分化されている為、こちらからご確認下さい。
配送において必要なもの
- 送り状
- インボイス(任意)
国際運送のその他サービス
・国際クール宅急便
日本からアジアへ生鮮食品等を送る場合にご利用いただける、法人・個人事業主のお客さま向けの国際間の保冷輸送サービスです。 日本国内の宅急便とは異なり貿易扱いとなるため、各国の輸出入制限が適用されます。 法人向け無料ソフトウェア「送状発行システムB2クラウド」をご利用のうえ、ご発送いただけるお客さまが対象となります。 詳しくはこちらから。
・UPSワールドワイド・エクスプレス・セイバー 世界各国のUPSネットワークを使って、大切な書類や貨物を、世界200ヵ国以上の国と地域へ迅速・確実にお届けするサービスです。複数個口の発送が多いビジネス輸送に最適です。 詳しくはこちらから。
・留学宅配便
簡単に言うと「引っ越し便」です。 ・通常の宅急便と同じく日本全国どこでもお引取り、現地問い合わせも日本語対応。 ・3サイズの荷物サイズで区分 ・お申し込みから決済までWEBで完結。お引取りのお申し込みもWEBでできるから便利。 ・お支払いは、クレジットカード、コンビニ払い、電子マネー、ネットバンキングなど決済自由度が高い。 ・最短でお申し込みいただいた翌日から集荷が可能です。
まとめ
今回は日本国内においての大手の配送業者をまとめました。
それぞれ特色が分かれており、利用者のニーズ、ビジネスモデルに合わせて配送業者選択をしていく事が可能です。
・速さは「国際宅急便」(ヤマト運輸)
・BtoC,BtoBにおいての使いやすさのバランスは「EMS」(日本郵便)
・BtoBで重さやフローサポートに特化した「SGX」(佐川急便)
今後は海外配送業者もまとめも投稿しようと思います。
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スターフィールド編集部
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