海外ECカート企業を独自解説!アメリカ発フルサービスEコマースFastSpring
はじめに
まだ見ぬ海外のEC関連事業を少しずつ調べてご紹介しています。今回はアメリカ発のフルサービスEコマースを謳う「FastSpring」を紹介します。
「FastSpring」社について
会社の概要情報はLinkedinの方が詳しく記載がありますので、またLinkedinからの引用になります。
FastSpring社は、2005年創業でアメリカのサンタバーバラ、オランダのアムステルダム、カナダのハリファックスに拠点を置く未上場企業です。サンタバーバラはカリフォルニア州ではありますが、IT企業が集まるサンフランシスコまでは500km以上離れていて、ここでも地方都市に拠点を置くあるあるに当てはまります。
フルサービスEコマースって何?
タイトルでも記載しましたが、FastSpring社は、フルサービスEコマースを謳っており、その名の通り、Eコマース領域を全方位的にサービス範囲としています。
製品例
- 決済代行
- サブスクリプション管理
- 定期課金(サブスクリプション管理とは分けているようです)
- VAT、税管理
- 不正利用の管理
- アフィリエイトネットワーク
ソリューション例
上記の製品を組み合わせて以下をソリューションとして提供しています。
- デジタルコンテンツ販売
- ソフトウェア販売
- SaaS販売
- BtoB
SaaSを販売するというのがイメージしにくいですが、導入企業からその詳細を考えてみました。
SaaSサービスの課金を担っている
例えば、SketchはUIデザインツールとして有名なサービスですが、Sketchの有料会員の管理を、Fastspringのソリューションが担っていると考えられます。Sketch内のメンバーは、営業業務を行わずに、Sketchそのものの開発に専念ができるといった具合です。
もう一つ分かりやすい事例を紹介します。上記は、メールソフトで、今ではGmailで完結している人も少なくないかと思いますが、OutlookやThunderbirdと同じようなインストール型のメーラーです。こちらも、一度だけの決済と年間の課金のプランが用意されており、MailBirt Businessを選択した状態が下記になります。
ポップアップが上がり、(MailBird本体サイトは翻訳されていないのに)日本語に翻訳されたFastspringの決済画面が立ち上がり、年間のサブスクリプションと消費税10%と表示されています。日本の消費税の計算までされた金額での決済が可能になっています。
FastSpringのBtoBカートとしてのポジショニング
前回に続きSoftwareReviewsの記事でご紹介します。
BtoB Ecommerce Platformsのポジショニングマップにおいては、Salesforceと肩を並べ、上場企業であるBigCommerceやShopifyよりも高く評価され、マーケットのリーダーであることがわかります。
Fastspringの価格
価格は公表されておりません。デモ環境も全て問い合わせベースとなっております。前回ご紹介したBtoBカートのZoeyも価格は公表しておりませんので、BtoC向けのカートとは大きく異なるところなのでしょう。
まとめ
Fastsrpingはソフトウェア企業やBtoB企業、または決済代行のみといった、Eコマース上のあらゆるフェーズや業種に対応するまさにフルサービスEコマース企業でした。
《参考・画像出典》 FastSpring, SoftwareReviews
Author Profile
YUJI MEZAKI(代表取締役副社長)
代表取締役副社長をやっています。 越境ECとWebマーケの営業担当しています。 なんでもカリカリにチューニングして生産性あげるのが好きで勉強したビジネスフレームワークの記事多め。 趣味はPC自作で会社のWindowsデスクトップはほぼ自分が組みました。 1985年生/2008年早大卒/
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