地方特産品を越境ECで世界へ! 萩市の取り組みをご紹介
はじめに
越境販売を自治体が主導して行う取り組みが、市町村レベルにまで広がっています。今回は、山口県萩市の取り組みを紹介します。
萩市ってどこ?
萩市(はぎし)は、山口県の北部に位置する市です。人口4万人ほど。伝統の萩焼、萩ガラスなどの特産品が有名です。
どんな店舗?
インタセクト・コミュニケーションズ株式会社という海外プロモーションの会社が運営するWeChatミニプログラム「日本優選館」という店舗に特設ページを作り、販売しています。中国向けの越境ECということになります。「日本優選館」には、萩市以外にも、岐阜県や北海道など多数の自治体の商品が販売されています。
萩市が出店料やプロモーション代金をインタセクト・コミュニケーションズ株式会社に支払うことで、地元の出品したい企業は自己負担なく中国越境ECをスタートできるという仕組みです。
WeChatは、中国で最も利用されているSNSの一つです。FacebookとLINEを掛け合わせたものと言えば、イメージがつきやすいと思います。そのWeChat上で、起動できるアプリが、WeChatミニプログラムです。WeChatミニプログラムは、QRコードを読み取るだけで、使えるため従来のアプリよりも気軽に利用できるのが大きな特徴で、多くのECアプリが利用されています。
具体的にどのような店舗かを見ていきます。販売されているジャンルは、萩焼、日本酒や調味料などの食品、化粧品です。販売数を見られないのですが、レビューがついている商品も多くあり、購入はある程度されていそうです。
プロモーションについて
商品を購入できる状況になっていても、消費者の目に止まらなければ、売上になりません。
実施しているプロモーションとして、以下があります。
- LIVEコマース
- ターゲット広告配信
- インフルエンサー起用
中小企業一社でこれらの施策を行うのは難しいので、こういったスキームの強みが出ているのでしょう。
LIVEコマースは、実際に萩市を回りながら、商品の魅力を伝えており興味深いものになっています。
まとめ
一社で中国市場に挑戦するのは、難しいものです。こういった取り組みが市町村レベルで広がっているのは、注目に値します。ただ、この取り組みはテストマーケティングという側面も大きいです。ここである程度売れたら、自社での越境ECや現地への卸販売など、スケールさせていくようなモデルケースができていくといいなと思います。
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IKUTA
最近、よくセミナーにも登場します。
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