アウトバウンドへ!主な海外展開方法を3つご紹介!
はじめに
2020年のインバウンド業界は、新型コロナウイルスの影響で大きな打撃を受けました。JINTOの調査によると、2019年4月に290万人いた訪日外国人は2020年4月2900人まで減少しました。伸率はなんと-99.9%です。
このような状況を受けて、インバウンドをメイン事業にしている企業様からのお問い合わせが非常に増えています。 このタイミングで海外展開を検討するのは当然の流れと言えます。
今回は、どのようなアウトバウンド手法があるのか、その違いについてお伝えします。
海外展開の種類
海外展開する際の種類は、大きく下記の3つに分類されます。
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・現地法人設立
・販売委託
・越境EC
それぞれ特徴があるので、一つずつ確認していきます。
現地法人設立
1つ目の手段は、進出した現地の会社法に沿って登記をした法人を設立させる現地法人設立です。
現地法人を設立した場合、その進出国の会社法が適用されるため、提出すべき書類、登記の流れ、必要な取締役の人数、税制も日本とは違います。
アジア圏であれば、法人税率が低い場合が多いので大きなメリットとなります。また、現地法人は子会社と言い換えることができるため、日本にある本社と会計処理が別になります。なので、税制を含めた収益性は非常に高くなりやすい傾向があります。
ただ、設立までに用意しなければならない書類などが非常に多く莫大な費用を要するため、スピード感をもって海外展開する手法としては向いていません。
似た概念として支店がありますが、こちらは本社と同一の事業体です。定款や社内規定は本社のものを使えることが多く、社内取引になるため、本社から何か商品を仕入れても経理処理を省略することが出来るなど、現地法人よりは事務作業が少なくて済みます。
販売委託
2つ目の手段は、現地の企業とパートナーシップを締結し、販売を委託するという方法です。
販売委託では、パートナー企業が見つかり商材を輸出することが出来れば販売が出来るので、始めるまでのスピード感は比較的早いです。
デメリットとしては、販売価格をパートナー企業が決めることが出来る場合があるので収益性を担保することが難しい点が挙げられます。また、過度な価格変動が原因でブランディングが出来なくなるという弊害も生まれます。
越境EC
3つ目にご紹介するのは、越境ECという方法です。
越境ECは、さらにモール展開と独自サイト展開の2つに分けられます。
両者に共通するメリットとしては、販売開始までの時間が早く費用も上記の2つに比べると抑えることが出来ることが挙げられます。
モールに出店する際は、出店支援業者が多いので工数が少なく展開することが出来ます。また、モール自体の集客力はどの国においても強いので、モール内で埋もれないようにするモール内プロモーション費用のみで済みます。
独自サイトでの展開は、プロモーションや商品の見せ方など含めたブランディングが自由に行うことが出来ます。近年は、日系の支援業者が急増しているのでフルフィルメント面やプロモーション面でのサポートも受けやすくなっています。 さらに、直接顧客とやり取りが出来るので顧客情報を取得出来るという大きなメリットも存在します。
モール出店と比較するとサイト構築が必要になるので、スピード感では、劣ってしまいますが、それでも現地法人や販売委託と比べると早く始めることが出来ます。
まとめ
現地法人、販売委託、越境ECの違いをまとめた表がこちらです。
現地法人設立 | 販売委託 | 越境EC | |
内容 | 対象国に法人を設立 | パートナー企業に販売を委託 | モール/独自サイトで販売 |
コスト | △ | ◎ | ◎ |
スピード | △ | ◎ | ◯ |
収益性 | ◎ | △ | ◎ |
ハンドリング | ◎ | △ | ◎ |
各社ごとの戦略やリソースは当然異なるので、各社ごとにあった海外展開の方法を検討する必要があります。
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スターフィールド編集部
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