各国の決済事情シリーズ
「2019アジア総まとめ」
過去連載を続けてきた決済事情シリーズですが、中国、台湾、ベトナム、マレーシア、シンガポール、韓国、タイ、フィリピン、インドネシア、インドと東アジアから南アジアまで経済的に主要な国は取り上げてきました。
アジア向けに越境ECを行うための情報コンテンツとしては、まずはターゲットとなる経済規模が大きい国からまとめました(マカオなどの特別行政区や経済規模の小さな国は情報が少なくまとめられずすみません).
すでに2020年に突入していますが、2019年のデータのまとめとして一覧にしていきたいと思います。
主な決済手段
対面式の主な決済手段
《出典》Worldpay
Eコマースを含む通販全般の決済手段
《出典》Worldpay
まとめ
上部の表は、横並びに比較することでぼんやりとでも傾向が掴め、今後の将来予測に役立ちます。
ページ内でソートを変えることも出来るので是非試して欲しいです。
一例となりますが、主な決済手段全般において現金率を元にソートをすると以下のようになります。
以下は、集計用に手元のエクセルをキャプチャしたものです。
ここで分かることとして、中国の傾向が明らかに異質であることが挙げられます。この理由に関しては他でも議論されているので割愛します。
そして、もう一つは、経済の発展具合と現金支払い率が反比例するということです。
一人当たりGDPで見てみましょう。
中国 70位
シンガポール 8位
台湾 37位
マレーシア 65位
タイ 82位
インドネシア 118位
フィリピン 131位
ベトナム 137位
インド142位
このようにタイまで相関が見られます。
ちなみに日本は26位です。
次にオンラインでの決済手段を先ほどと同じソートにします。
ここで状況が変わることが分かります。
中国が異質ということに変わりはありません。
しかし、2番手以降の相関が一見見えなくなります。
ここでもう一つ要素として加える必要があるのが、経済発展と時間軸です。
早くして経済発展を遂げた先進国はクレジットカードの普及が始まるのですが、近年ではクレジットカードをスキップして、スマートフォンを用いた電子決済の普及が進んでいます。
このように、先進国が歩んできた技術の歴史を全て飛び越して最新技術に追いつくことをリープフロッグ現象(飛躍したカエル)と言い、越境ECを行う上でも重要なファクターの一つである決済の観点で理解すべき事項となります。
リープフロッグ現象は決済に限らず、技術全般に用いられます。スマートフォンの普及などが最たる例かもしれません。
2020年以降5G網なども整備され、ますます、世界との距離が短くなる未来が予想されます。
過去記事まとめ
各国の詳細は以下をご覧ください。
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スターフィールド編集部
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