各国の決済事情シリーズ
「EMEAの決済事情を網羅」
はじめに
大陸ごとの大きい決済トレンドを見るシリーズ第三弾、今回はEMEAをご紹介します。
EMEAという聞き慣れない名称ですが、Europe、the Middle East、Africaの頭文字をとった略語で、ヨーロッパ、中東、アフリカを一括りにした地域を指します。
上図の通り、非常に広範囲で経済格差も大きいですが、インドからオセアニアを含むアジア地域をAPACと呼称するように世界を大別した時に、用いられる区分として今回はご紹介します。
主な決済手段
対面式の主な決済手段
現金支払いがシェアでは一番ですが、大きな特徴としてはデビットカードの利用率の高さが挙げられます。
クレジットカードが7%という数字に対して大きく乖離があり、2020年の予測に対しても、クレジットカードが4%増に留まるのに対し、デビットカードは8%増の44%まで上昇しており、約半分の決済がデビットカードということになります。おかげで電子決済も8%の普及に留まる見込みです。
大きな括りのため見えないのですが、このデビットカードはデンマーク、オランダ、ノルウェーと北欧地域で非常に好まれて使用されています。
《出典》Worldpay
Eコマースの決済手段
オンラインでは、2018年時点で電子決済のシェアが一番となっています。
まだ現金主義のアジア、クレジットカード発祥の北アメリカ、ラテンアメリカとも異なる発展を遂げています。
2020年予測でもその流れは変わらず、クレジットカード、デビットカードのシェアがそのまま電子決済に移行する予測となっています。
《出典》Worldpay
まとめ
デビットカードが非常に強いということが鮮明なEMEAでした。クレジットカード発祥のアメリカとは違い、もっともっと歴史の長いヨーロッパが銀行ベースの決済を好んできた歴史を垣間見ることが出来ました。
越境ECにおいては、日本のカルチャー(コミック、アニメ)といった商品の人気はありますが、生活用品等は送料などのあらゆるコストにおいて、日本からの直送に優位性がありません。むしろ、今後ヨーロッパの中小メーカーがアジア進出を目論見、アジア向けの越境ECを仕掛けてくることが予想されます。
Author Profile
YUJI MEZAKI(代表取締役副社長)
代表取締役副社長をやっています。 越境ECとWebマーケの営業担当しています。 なんでもカリカリにチューニングして生産性あげるのが好きで勉強したビジネスフレームワークの記事多め。 趣味はPC自作で会社のWindowsデスクトップはほぼ自分が組みました。 1985年生/2008年早大卒/
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