2023/07/20
議事録の書き方
はじめに
社内会議の内容や、クライアントとの商談内容の共有を、議事録によって行うことはありませんか?議事録を共有されるものの、作成者によっては会話形式で記載したり、要点だけ箇条書きで記載したりと、まずは書き手の癖を理解することが議事録内容の理解に結び付いていることはないでしょうか。
今回は、「大石哲之. コンサル一年目が学ぶこと. 鴎来堂. 2014」の本に紹介されている、“議事録作成”にポイントを絞って紹介していきます。本のタイトルから一見すると、コンサルタント向け書籍に見えるかもしれませんが、コンサルタント以外の方にも普遍的に活用できる議事録作成スキルが身に付きますので早速ご紹介していきます。
内容
議事録とは何か
議事録の作成方法について言及する前に、そもそも「議事録とは何か」について説明します。
大石(2014)によると、議事録とは以下のように定義されています。
- 決定事項、確認事項を書き、関係者に確認し、決定するためのもの
- 決定事項を書いて、後日のための証拠に残すためのもの
そして議事録に盛り込むべき項目として、以下が挙げられています。
- 日時
- 場所
- 参加者
- 論点・議題
- 決まったこと
- 決まらなかったこと(次に持ち越したこと)
- 確認が必要なこと
- 次回に向けてのTO DO(誰がいつまでに)
これらを簡潔に整理して書かれたものが望ましい議事録です。
議事録作成方法
上記で紹介した議事録に盛り込むべき項目を網羅して作成していきます。
(作成例)
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日時: 2023年7月21日(金)10:00-12:00
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場所: 本社会議室
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参加者: 営業部長 佐藤、管理部長 鈴木、制作部 山田
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論点・議題: 新しくオープンするウェブサイトのデザイン案を決定する
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決まったこと:
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デザイン会社からのデザイン案のうちC案を採用とするが、下記の点で修正を加える。
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① トップページはもう少しダイレクトに登録を誘導できるものとすること
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② HTML5を使ってダイナミックに動くようにすること
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決まらなかったこと(次に持ち越したこと):
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検討していたドメイン名の多くが他社取得済みで、適切なものがなく、最終的に決まらなかった。
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確認が必要なこと:
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HTML5の利用については、もろもろ意見が上がったが、基本的にGOとする。ただし、XX部署に念のため確認を取る。
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次回に向けてのTO DO(誰がいつまでに):
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取得可能なドメイン名の一覧を、管理部で次回までに洗い出しておくこと。
補足事項
会話形式での記録は議事録の型に当てはまっていませんが、誰が何を言ったかを補足として書き加えることは有効であるとしています。キーパーソンの意見や結論に至る簡単な経緯をあくまでも参考として盛り込むことで、キーパーソンはこう言っていたとか、こんな反対意見があったなど、後から振り返った際に役立つことがあります。
まとめ
議事録の書き方についてご紹介しました。議事録作成は、ご自身が身を置いている業界や、年齢、役職に関わらず、多くの社会人にとって活用できるスキルです。議事録には必要とされている項目があります。これらを網羅していつ誰が見てもわかりやすいものにすることで、内容理解の時間短縮や相互理解のツールとして議事録を活用されてはいかがでしょうか。
Author Profile
MAKOTO TAJIRI
-越境ECコンサルタント- 貿易・国際物流分野において、営業・新規ビジネス開発・貿易実務に従事。 国際物流企業→総合コンサルティングファームを経てスターフィールド入社。 日本企業の海外輸出相談経験を持つことから、貿易・国際物流・事業構築を得意分野としています。 趣味はスイーツ(食べること専門)、愛犬と散歩、ドライブ。
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