<h2>はじめに</h2>
<p>消費者は何を決め手に購入を決めるのか、様々な視点から考察するシリーズ第3弾。<br />
前回は「支払方法」がどの程度購入の決め手になるのか紹介しました。今回はサステナビリティが購買活動に与える影響を見ていきたいと思います。</p>
<h2>世界各国で変わる消費者意識</h2>
<p>各メディアで取り上げられるサステナビリティやSDGsという言葉や考え方。一定の規模を持つ企業であれば、CSRの一貫／延長として取り入れ始め、学校の授業のトピックになっている…日本ではまだその程度の認識かもしれません。<br />
しかし、先進国を始め、世界各国ではそれ以上に関心を持ち、自分事として捉えている人が増えているようです。</p>
<p>たとえばシンガポールでは、<strong>約85%の消費者が環境に優しい製品を購入するために、より多くの金額を支払う意向を示した</strong>という調査結果もあります（参考：<a href="https://launchcart.jp/contents/ekkyo-ec_sdgs-singapore/" target="_blank" rel="noopener">シンガポールの買い物事情</a>）。<br />
また、アジア最大のECモールShopeeにおいても、様々な取り組みが行われています（参考：<a href="https://launchcart.jp/contents/ekkyo-ec_shopee_sdgs/" target="_blank" rel="noopener">アジアECモールもSDGs商品に注目！</a>）</p>
<p>また、サスティナブル消費のわかりやすい例であるリユース業界も、世界的に非常に盛り上がりを見せています（参考：<a href="https://launchcart.jp/contents/ekkyo-ec_sdgs_clothes/" target="_blank" rel="noopener">【越境EC】古着業界が火傷じゃ済まないくらい熱くなる</a>）。</p>
<h2>最新の消費者意識は？</h2>
<p>以前もサスティナブル消費／エシカル消費の意識調査についての<a href="https://launchcart.jp/contents/ekkyo-ec_ec_sdgs-branding/" target="_blank" rel="noopener">記事</a>を執筆しましたが、それから約1年が経過し、変化はあったのでしょうか。</p>
<p>アメリカのITサービス・コンサルティング会社のAstound CommerceとShopifyが提携して行った調査「<a href="https://astoundcommerce.com/landing/the-value-of-sustainability-to-your-brand/" target="_blank" rel="noopener">Sustainability and Your Customer</a>」(※)によって、各国の消費者が、サステナブルな製品により多くのお金を支払いたいという強い意欲を持っていることが明らかになりました。<br />
※米州（カナダ、メキシコ、米国）、欧州（ドイツ、イタリア、オランダ、スイス、英国）、中東（サウジアラビア、UAE）が対象。</p>
<p>特に注目すべきは、これから長い間ファンとなってくれる可能性のある若い世代、つまり<strong>Z世代の消費者は、環境問題に対するブランドの姿勢に最も影響を受けており、その割合は62%に上る</strong>ということです。また、<strong>ミレニアム世代の71％が、サスティナブルな商品に（そうでない商品に対して）より多くのお金を支払うつもりがあると回答</strong>しています。<br />
<img loading="lazy" src="/uploads-archive/lc/2023/06/c1f27bb75f7fcd71a5563ba048192faa.png" alt="" width="526" height="543" class="alignnone size-full wp-image-11983" srcset="/uploads-archive/lc/2023/06/c1f27bb75f7fcd71a5563ba048192faa.png 526w, /uploads-archive/lc/2023/06/c1f27bb75f7fcd71a5563ba048192faa-291x300.png 291w" sizes="(max-width: 526px) 100vw, 526px" /><br />
※画像は「Sustainability and Your Customer」レポートからのキャプチャ</p>
<p>さらに、同調査によると、グローバルな消費者の5人に3人が、環境問題に対する企業の姿勢に注目していると答えたそうです。<br />
また、購入することでそのブランドを支持することを示す際に注目するポイントとしては、二酸化炭素の低排出、輸送、リサイクル包装といった要素が上位にランクインしています。</p>
<p>つまり、気候変動などの環境問題への取り組みに対する企業の前向きな姿勢は、消費者の購入の意思決定に何らかの影響を与えていると言えます。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>昨今あらゆる分野やシーンで取り上げられる「サステナビリティ」ですが、それだけ人々の意識が高まっていると言えます。この結果はその表れの一端ではないでしょうか。<br />
購入者の満足度が上がり、売上もアップ、さらに環境や社会に良い影響を与えるなら、この課題に着手しない手はないでしょう。</p>
<h4>参考</h4>
<p><a href="https://www.ecommercetimes.com/story/sustainability-is-more-than-a-buzzword-for-e-commerce-survival-177393.html" target="_blank" rel="noopener">Sustainability Is More Than a Buzzword for E-Commerce Survival</a></p>


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Eコマースにおける購入の決め手は？(3)<br>鍵はSDGsにあり

<h2>はじめに</h2>
<p>アジア向けの海外ECのご相談を受ける中で、最近増えてきたのはアジアにおける「サステナビリティ商品」についての関心度。欧米のほうが環境に対する意識が高いイメージがあるかもしれませんが、実はアジア諸国においても年々注目度は上がっており、国によっては日本よりも購入者の意識は高いところも。<br />今回はアジア最大のECモール「Shopee」での取り組みを紹介します。</p>
<h2>「SHOP GREEN WITH SHOPEE」＠マレーシア</h2>
<p><img loading="lazy" src="/uploads-archive/lc/2022/11/shopee-eco-1-300x298.png" alt="" width="300" height="298" class="aligncenter size-medium wp-image-11233" srcset="/uploads-archive/lc/2022/11/shopee-eco-1-300x298.png 300w, /uploads-archive/lc/2022/11/shopee-eco-1-150x150.png 150w, /uploads-archive/lc/2022/11/shopee-eco-1-600x596.png 600w, /uploads-archive/lc/2022/11/shopee-eco-1.png 765w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>まず紹介するのは、2022年8月にShopeeマレーシアが行った「<a href="https://shopee.com.my/m/shop-green-with-shopee" rel="noopener" target="_blank">SHOP GREEN WITH SHOPEE</a>」です。<br />ここでは、サスティナブルなライフスタイルを紹介しつつ、それに関連した商品や関連ブランドをピックアップしています。</p>
<p>例えば、「サスティナブルなセルフケア」部門では、一生に廃棄される歯ブラシの数の多さを取り上げ、環境負荷の低い歯ブラシや石けんなどを特別価格で取り上げています。<br />また、「グリーンセラー」として環境に配慮した取り組みを行っているローカルショップを特集したり、納品書などをペーパーレス化しているショップを紹介したりしています。そのうちの一つである「HYGR」の創設者は「より多くのマレーシア人が、持続可能な生活についての認識を広め、互いに教育し合うことを願っている。Shopee をパートナーの 1 つとして利用することで、顧客ベースを拡大し、コミュニティが環境に配慮するよう奨励することができるだろう」と述べています。</p>
<p>Shopeeの調査によると、2022年1月から7月までの6か月間と比較すると、環境に優しい家庭用製品の検索数は14％増加したとのことです。さらにこのキャンペーンページには、環境活動への募金を呼びかけるパートもあり、購買以外の社会的アクションも促しています。</p>
<h2>アースデイ「SHOP GREEN」@フィリピン</h2>
<p><img loading="lazy" src="/uploads-archive/lc/2022/11/shopee-eco-2-300x166.png" alt="" width="300" height="166" class="aligncenter size-medium wp-image-11234" srcset="/uploads-archive/lc/2022/11/shopee-eco-2-300x166.png 300w, /uploads-archive/lc/2022/11/shopee-eco-2-600x332.png 600w, /uploads-archive/lc/2022/11/shopee-eco-2.png 694w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>続いて紹介するのは、2021年のアースデイにあわせてShopeeフィリピンで行われた「SHOP GREEN」です。<br />
フィリピンは、SDGs達成度ランキングではまだ低い位置にあるものの、その取り組みに積極的な事業者も増えてきています。<br />
Shopeeはそのようなブランドをサポートするために、このキャンペーンを実施。より持続可能で環境に優しいライフスタイルの提案と合わせて、環境に配慮した製品のオンラインセールやコインキャッシュバック、送料無料キャンペーンなどを展開し、フィリピンの購入者に対して、サスティナブルな消費を促しました。</p>
<p>参加した企業の１つであるMessy Bessyは、ホームケア製品とパーソナルケア製品を提供しています。全ての製品は自然界の植物由来で、有害な化学物質が含まれていません。また、社会的なアクションとして、貧困に苦しむ学生の救済や、虐待など危険な状況下にある若者のライフサポートも行っているそうです。<br />同社は急速に成長しており、需要が高まっていることを受け、Shopeeとの連携を開始。そうしてECビジネスを拡大することで、全国の人々に簡単に購入してもらえるようになったそうです。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>「サスティナブルが売り」の製品だから、欧米圏向けのほうがいいのでは？と考えている事業者の方は少なくないように感じています。が、アジアにおいても、特に日本製品を求める一定以上の所得者層は、SDGsに対する意識も高い人が多いようです。<br />
手軽に始められるShopeeに出店して、実際に市場調査をしてみるのもひとつの選択肢だと思います。</p>
<p><small><br />
《参考・画像出典》<br />
<a href="https://laotiantimes.com/2022/08/15/shopee-sees-14-increase-in-demand-for-sustainable-household-products/" rel="noopener" target="_blank">https://laotiantimes.com/2022/08/15/shopee-sees-14-increase-in-demand-for-sustainable-household-products/</a><br />
<a href="https://www.ungeek.ph/2021/04/shopee-supports-eco-friendly-brands-in-time-for-earth-day/" rel="noopener" target="_blank">https://www.ungeek.ph/2021/04/shopee-supports-eco-friendly-brands-in-time-for-earth-day/</a><br />
</small></p>

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欧米だけじゃない<br>アジアECモールもSDGs商品に注目！

<h2>はじめに</h2>
<p>これまで各国の返品ルールや返品事情について取り上げてきましたが、多くの国・ECでは返品無料とする場合が多く見られました。返品対応期間を長くし、無料にすることで、返品しやすさを打ち出し、購入ハードルを下げるためです。しかし最近、返品無料を取りやめる動きも起こっているようです。</p>
<h2>Zaraの返品有料化と追随するＨ＆Ｍ</h2>
<p>日本でも人気のアパレルブランドZara（スペイン）は、イギリス、アイルランド、ベルギー、オランダにて、この春から返品有料化を始めました。 返金の際に£1.95 ($2.39)を差し引くという形をとっています。ただし、オンラインで買ったものを店舗に持ち込んで返品する場合は、無料とのことです。 </p>
<p>そしてこの度H＆M（スウェーデン）は、ノルウェーとイギリスで有料化のトライアルを始めることを計画していると発表しました。期間や料金、方法などの詳細は明らかになっていません。H＆MのCEOは、今は可能な手法を探っており、全ては顧客の反応次第、と語っています。</p>
<h2>なぜ今返品有料化なのか</h2>
<h3>1.コスト削減</h3>
<p>現在エネルギー、輸送、綿などの原材料などあらゆるものの価格が高騰し、景気の低迷から消費者の消費意欲は下がっています。この世界的なインフレにより、多くの企業はコストカットに苦心しています。H＆Mでは自社の株価が急落したことを受け、このインフレはすでにピークに達した可能性を認めつつも、今後も米ドルによる影響が大きいとして、返品有料化を含めたコスト削減対策を進める方針のようです。</p>
<h3>2.サステナビリティ消費</h3>
<p>その一方で、Zaraが返品有料化に踏み切ったのは、「環境への配慮」が理由であるとしています。有料化することで、そもそも返品するようなもの＝不要なものは買わない、というサスティナブル消費を促すことができます。以前の記事でもお伝えした通り、消費活動において、企業や製品の環境への取り組みを気にしたり、自身もそういった行動を心がけたりする人は増えてきているため、この考え方を受け入れる土壌は広がりつつあると言えます。</p>
<p>実際、<a href="https://20085669.fs1.hubspotusercontent-na1.net/hubfs/20085669/02-General_Website/Whitepapers/Cycleon-Consumer%20Preferences%20for%20Sustainable%20Returns.pdf" rel="noopener" target="_blank">Cycleon（ReBound Returns社）の調査</a>では、欧米8か国の消費者の79％が「サステナビリティに基づき、購買の優先度を変えている」と回答しています。また、アメリカの消費者の約64%が返品する際に追加料金を支払って、より環境に優しい運送業者を選ぶことをいとわないという結果も得られたとのことです。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>欧米のこういった動きや考え方にアジアが追従するスピードは早くなっているように感じられます。ある専門家会議では、全ての小売業者がZaraに追従するとは考えられないが、多くが同様の方向へ進むのではないかという見方も示しています。<br />各国への展開を考えるにあたって、送料や返品を有償化するべきといった考え方が、昨今の物価高からの一時的・局所的な動きなのか、サステナビリティの視点から広く一般化していくのか、注視していかなければならないでしょう。</p>
<p><small><br />
《参考・画像出典》<br />
<a href="https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-09-29/h-m-considers-charging-for-online-returns-to-cut-costs-ceo-says" rel="noopener" target="_blank">https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-09-29/h-m-considers-charging-for-online-returns-to-cut-costs-ceo-says</a><br />
<a href="https://www.forbes.com/sites/retailwire/2022/05/24/zaras-move-suggests-free-returns-may-become-rare/?sh=e2cded355257" rel="noopener" target="_blank">https://www.forbes.com/sites/retailwire/2022/05/24/zaras-move-suggests-free-returns-may-become-rare/?sh=e2cded355257</a><br />
</small></p>

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返品は無料／有料のどちらが正解か

<h2>はじめに</h2>
<p>海外では日本より返品率が高いということはこれまでも取り上げてきました。実際返品された商品は負債となってしまうのでしょうか？サスティナブル先進国のヨーロッパでは、専用のマーケットプレイスが広がりつつあるようです。</p>
<h2>オランダ発プラットフォーム「New Returns」</h2>
<p><img loading="lazy" src="/uploads-archive/lc/2022/10/blog202209-1-1024x824.png" alt="" width="1024" height="824" class="aligncenter size-large wp-image-11120" srcset="/uploads-archive/lc/2022/10/blog202209-1-1024x824.png 1024w, /uploads-archive/lc/2022/10/blog202209-1-300x241.png 300w, /uploads-archive/lc/2022/10/blog202209-1-768x618.png 768w, /uploads-archive/lc/2022/10/blog202209-1-600x483.png 600w, /uploads-archive/lc/2022/10/blog202209-1.png 1078w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></p>
<p>画像は<a href="https://www.2dekansje.com/" rel="noopener" target="_blank">公式サイト</a>のキャプチャ。</p>
<p>設立は2018年。サスティナブルな消費社会を目指すため、新品を製造する代わりに、返品されたものを販売しています。</p>
<h3>New Returnsの仕組み</h3>
<p>New Returnsは、各サプライヤーから送られてきた商品を確認した後、各マーケットプレイスを通じて商品を割引価格で販売します。<br />返品された商品だけでなく、売れ残って不良在庫となっているものも定価より安く出品することができるため、メーカーとしてはコストの点でも、環境への取り組みという点でも、非常にありがたい選択肢になっているのではないでしょうか。消費者にとっても、わずかに外箱の傷ぐらいの新製品が最大70％オフで手に入れられるなら、こんなに嬉しいことはありませんよね。返品された商品取り扱いの需要は急増しており、同社の期待以上の人気を集めているそうです。<br />このプラットフォームは、2022年9月現在、<a href="https://www.bwareshop.de/" target="_blank" rel="noopener">ドイツ</a>と<a href="https://www.2echoix.fr/" target="_blank" rel="noopener">フランス</a>にローンチしています。</p>
<h3>商材以外もサスティナブル視点で</h3>
<p>New Returnsは、多くの製品のごみ処理場行の運命を変えるだけではありません。メーカーから使用済みの梱包材も回収し、それも2次利用しています。購入者にも、配送箱にテープの跡や印字が残っていたり、使用感があることを了承した上で、ともに環境保全に努めよう！というメッセージを打ち出しています。箱や包み紙として使えない場合も、裁断して緩衝材にするなど徹底しています。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>返品された商品の扱いや不良在庫の解消は日本のメーカーにとっても大きな課題となっています。最近ではフリマサイトなどもB2Cのプラットフォームとして使われることもありますが、あくまで販売チャネルの1つにすぎません。しかしコストカットとサスティナビリティを両立させるこのようなマーケットプレイスは、今後各国で広がっていくのではないでしょうか。<br />
<small><br />
《参考・画像出典》<br />
<a href="https://ecommercenews.eu/new-returns-launches-in-france/" rel="noopener" target="_blank">https://ecommercenews.eu/new-returns-launches-in-france/</a><br />
</small></p>

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返品商品にセカンドチャンスを！欧州で広がる「返品」マーケットプレイスとは

<h2>はじめに</h2>
<p>「サスティナブル」「SDGs」といった言葉や考え方が「エコ」に置き換わるような形で市民権を得てきた今日この頃。ネットショッピングにおいて、それを意識している消費者というのはどのくらいいるのでしょうか。</p>
<h2>サスティナブル消費／エシカル消費とは？</h2>
<p>現在国連主導の下、多くの国がSDGs（＝持続可能な開発目標）、つまり持続可能な（sastinable）地球環境や世界の実現を目指しています。その考え方に則り、この実現につながるよう行われる消費活動が「サスティナブル消費」というわけです。<br />
分かりやすい例を挙げると、リユース品を利用したり、ビニール袋をもらわず、エコバックを使うなどがサスティナブル消費になります。</p>
<p>また、「エシカル消費」という言葉も同様の文脈の中で使われます。倫理的・道徳的な（Ethical）消費とは、「地域の活性化や雇用などを含む、人・社会・地域・環境に配慮した消費行動のこと（<a href="https://www.ethical.caa.go.jp/ethical-consumption.html" target="_blank" rel="noopener">消費者庁</a>）」。もう少しかみ砕くと、どうやってその商品が生まれ、お店に並ぶに至ったかを考えたうえで選ぶ、ということになります。たとえば、製造過程で人権を無視した労働環境を強いていないか確認する、フェアトレード認証商品を買うなどがこれにあたります。</p>
<h2>消費者の意識は？</h2>
<p>コロナ禍において、EC利用率は各国で増加しましたが、消費者はECで買い物をする際にこういった「サスティナブル消費」を意識するのでしょうか。</p>
<p>トランスコスモス株式会社がアジアの5都市（東京（日本）、ソウル（韓国）、上海（中国）、ムンバイ（インド）、バンコク（タイ））で行った<a href="https://www.trans-cosmos.co.jp/company/news/220303.html" target="_blank" rel="noopener">調査</a>によると、東京を除く各都市では、サスティナブル消費の理解と実践が進んでいることが分かりました。<br />
<img loading="lazy" class="aligncenter size-large wp-image-10805" src="/uploads-archive/lc/2022/06/6f6ee958142625b966af601ae89bdfa9-1024x645.png" alt="" width="1024" height="645" srcset="/uploads-archive/lc/2022/06/6f6ee958142625b966af601ae89bdfa9-1024x645.png 1024w, /uploads-archive/lc/2022/06/6f6ee958142625b966af601ae89bdfa9-300x189.png 300w, /uploads-archive/lc/2022/06/6f6ee958142625b966af601ae89bdfa9-768x484.png 768w, /uploads-archive/lc/2022/06/6f6ee958142625b966af601ae89bdfa9-600x378.png 600w, /uploads-archive/lc/2022/06/6f6ee958142625b966af601ae89bdfa9.png 1062w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" />※写真は<a href="https://www.trans-cosmos.co.jp/company/news/220303.html" target="_blank" rel="noopener">公式サイト</a>のキャプチャ</p>
<p>東京は言葉も聞いたことがないとの回答が3割以上を占めているのに比べ、ムンバイと上海では、言葉の理解度が8割、その実践度は6割を上回るという結果になったのです。</p>
<p>さらに詳細を見ると、ECでの買い物にあたって「環境保護に積極的に取り組むブランドを選んでいる」（8都市平均41％）や「メンテナンスや修理サービスを提供しているブランドを選んでいる」（同28％）などブランドを意識した項目が上位に。また、アジアの都市では「省エネの商品を選んでいる」との回答も多かったそうです。</p>
<h2>ブランディングに「サスティナブル」を</h2>
<p>上記の結果が示すのは、アジア向け越境ECにおいても、メーカー／ショップが「サスティナブルであること」が消費行動に結びつく可能性が決して低くないということです。<br />
ECサイトを作る際に、商品の有用性をどう伝えるかは皆さん注力するポイントではありますが、ファンを増やすには、そういった作り手のブランディングにこそ力を入れていかなければなりません。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>日本ではまだこの意識が高い人が多いとは言えないものの、企業として取り組むことはもちろん、その活動や方針をECサイトにおいてもアピールしていくことは、ますます重要になっていくでしょう。</p>
<p><small><br />
《参考・画像出典》<br />
<a href="https://www.trans-cosmos.co.jp/company/news/220303.html" target="_blank" rel="noopener">https://www.trans-cosmos.co.jp/company/news/220303.html</a><br />
<a href="https://www.ethical.caa.go.jp/ethical-consumption.html" target="_blank" rel="noopener">https://www.ethical.caa.go.jp/ethical-consumption.html</a><br />
</small></p>

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越境ECもサスティナブルに！<br>その認知度や必要性は？

<h2>はじめに</h2>
<p>ECにおけるエコ活動を考えるとき、手を付けやすいものの１つが「梱包材」の工夫ではないでしょうか。<br />
前回紹介した<a href="https://launchcart.jp/contents/ekkyo-ec_ecologi_the-box/" target="_blank" rel="noopener">繰り返し使える梱包材「THE BOX」</a>は、かなりハイテクな機能満載で、その分初期投資が必要な一品でした。<br />
そこで今回は、もう少し手を付けやすそうなサービスを２つ紹介します。</p>
<h2>フィンランド発「RePack」</h2>
<blockquote class="instagram-media" style="background: #FFF; border: 0; border-radius: 3px; box-shadow: 0 0 1px 0 rgba(0,0,0,0.5),0 1px 10px 0 rgba(0,0,0,0.15); margin: 1px; max-width: 540px; min-width: 326px; padding: 0; width: calc(100% - 2px);" data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/p/CRgJgq-tQaF/?utm_source=ig_embed&amp;utm_campaign=loading" data-instgrm-version="13">
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<p style="color: #c9c8cd; font-family: Arial,sans-serif; font-size: 14px; line-height: 17px; margin-bottom: 0; margin-top: 8px; overflow: hidden; padding: 8px 0 7px; text-align: center; text-overflow: ellipsis; white-space: nowrap;"><a style="color: #c9c8cd; font-family: Arial,sans-serif; font-size: 14px; font-style: normal; font-weight: normal; line-height: 17px; text-decoration: none;" href="https://www.instagram.com/p/CRgJgq-tQaF/?utm_source=ig_embed&amp;utm_campaign=loading" target="_blank" rel="noopener">REPACK &#8211; TRULY REUSABLE(@originalrepack)がシェアした投稿</a></p>
</div>
</blockquote>
<p><script async src="//www.instagram.com/embed.js"></script></p>
<p>ヘルシンキに本拠地のあるRePack社が手がける再利用可能なパッケージサービス。今はオランダ、ドイツ、北米にまで展開しています。</p>
<p>箱型やバッグ型などの試行錯誤経て、現在は3サイズの封筒型に落ち着いたようです。この袋自体が古い家電をリサイクルしたポリプロピレンを原料としている徹底っぷり。<br />
軽くて防水、そして20サイクル（40回の郵送）以上の使用が保証されています。プラスチック袋や段ボール等に比べて、発生するCO2が最終的には80％近く削減できるそうです。<br />
同社はこのサービスにより、多くのデザインアワードや、サステナビリティに関連する賞を受賞しています。</p>
<blockquote class="instagram-media" style="background: #FFF; border: 0; border-radius: 3px; box-shadow: 0 0 1px 0 rgba(0,0,0,0.5),0 1px 10px 0 rgba(0,0,0,0.15); margin: 1px; max-width: 540px; min-width: 326px; padding: 0; width: calc(100% - 2px);" data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/p/CE6mx37Apog/?utm_source=ig_embed&amp;utm_campaign=loading" data-instgrm-version="13">
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<p style="color: #c9c8cd; font-family: Arial,sans-serif; font-size: 14px; line-height: 17px; margin-bottom: 0; margin-top: 8px; overflow: hidden; padding: 8px 0 7px; text-align: center; text-overflow: ellipsis; white-space: nowrap;"><a style="color: #c9c8cd; font-family: Arial,sans-serif; font-size: 14px; font-style: normal; font-weight: normal; line-height: 17px; text-decoration: none;" href="https://www.instagram.com/p/CE6mx37Apog/?utm_source=ig_embed&amp;utm_campaign=loading" target="_blank" rel="noopener">REPACK &#8211; TRULY REUSABLE(@originalrepack)がシェアした投稿</a></p>
</div>
</blockquote>
<p><script async src="//www.instagram.com/embed.js"></script></p>
<p>RePackの使い方は簡単です。オンラインショップ側が前払いで入手し、受け取った購入者は商品を抜いて、同封されていた返送ラベルを貼って、ポストに戻します。戻ってきた袋はRePack社にてクリーニングされ、また各ショップに納品されるというわけです。 この循環型梱包材は、環境保護に貢献するというだけでなく、この包装材を返却した消費者は参加企業で使える商品券やチャリティ団体への寄付といった直接的な恩恵が受けられるため、環境意識の高くない人へも有効です。実際、バッグの回収率は90％以上で、商品券の使える提携企業サイトへのリピート率増加にも繋がっているといいます。</p>
<p>まだ日本では利用出来ないサービスですが、日本企業や日本の顧客からの問い合わせは増えているそうなので、日本進出も遠くはないかもしれません。</p>
<h2>アメリカ発「Limeloop」</h2>
<p><iframe loading="lazy" src="https://www.facebook.com/plugins/post.php?href=https%3A%2F%2Fwww.facebook.com%2FTheLimeLoop%2Fphotos%2Fa.187360491901607%2F822068135097503%2F&#038;width=500&#038;show_text=false&#038;height=320&#038;appId" width="500" height="320" style="border:none;overflow:hidden" scrolling="no" frameborder="0" allowfullscreen="true" allow="autoplay; clipboard-write; encrypted-media; picture-in-picture; web-share"></iframe></p>
<p>続いて紹介するのは、アメリカのカリフォルニアに拠点があるスタートアップ企業が生み出した、リユース可能な包装材「Limeloop」です。</p>
<p>リサイクルしたプラスチックが原料で、クッション性のある丈夫な作りで、防水性もあります。洗濯・修繕を行うことで、200回以上の使用が可能だとうたっています。</p>
<p><img loading="lazy" class="aligncenter size-full wp-image-8025" src="/uploads-archive/lc/2021/08/blog_Aug-4.jpg" alt="" width="1329" height="692" srcset="/uploads-archive/lc/2021/08/blog_Aug-4.jpg 1329w, /uploads-archive/lc/2021/08/blog_Aug-4-300x156.jpg 300w, /uploads-archive/lc/2021/08/blog_Aug-4-1024x533.jpg 1024w, /uploads-archive/lc/2021/08/blog_Aug-4-768x400.jpg 768w, /uploads-archive/lc/2021/08/blog_Aug-4-600x312.jpg 600w" sizes="(max-width: 1329px) 100vw, 1329px" /></p>
<p>消費者も利用する企業も、オンラインで荷物を追跡可能ですし、消費者がこの配送方法を選んだことで、どのくらいの資源が節約されたかもチェックすることが出来ます。<br />
もちろん、公式サイトでも、サービス全体がどのくらい環境保全に役立っているかを様々な数字で見ることができ、サステナビリティに力を入れていることが伺えます。<br />
自分の行動がどれくらい環境保護に貢献したかを分かりやすく確認できるというのが、サービスの魅力になる時代が来ているということですね。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>今回は、リユース可能な循環型包装材を２つ紹介しました。<br />
いずれも日本には未進出ですが、今後は日本でもこういった選択肢が増えていくのではないでしょうか。</p>
<p><small><br />
《参考・画像出典》<a href="https://www.repack.com/" target="_blank" rel="noopener">RePack</a> , <a href="https://thelimeloop.com/sustainability/" target="_blank" rel="noopener">Limeloop</a><br />
</small></p>

erda-estremera-sxNt9g77PE0-unsplash.jpg

宅配ゴミを減らすエコ物流<br>リユース可能な梱包材

<h2>はじめに</h2>
<p>ネットショップや通販で買い物するたびに、部屋に増えていく段ボールやプチプチなどの緩衝材…分別が面倒でなかなか捨てられず、部屋の隅に山を作っていませんか？<br />
また、フリマアプリの利用が一般的になった今、送り主として包装・梱包材を買う人も増えたでしょうが、それが意外と安くなく、そのくせ1回しか使えないなんて！と思ったことがある人もいるのではないでしょうか。<br />
今回はヨーロッパで生まれたエコな梱包材、「THE BOX」を紹介します。</p>
<h2>繰り返し使えるエコな電子ボックス！</h2>
<p><img loading="lazy" class="aligncenter size-full wp-image-7919" src="/uploads-archive/lc/2021/07/box-2.png" alt="" width="1526" height="798" srcset="/uploads-archive/lc/2021/07/box-2.png 1526w, /uploads-archive/lc/2021/07/box-2-300x157.png 300w, /uploads-archive/lc/2021/07/box-2-1024x535.png 1024w, /uploads-archive/lc/2021/07/box-2-768x402.png 768w, /uploads-archive/lc/2021/07/box-2-600x314.png 600w" sizes="(max-width: 1526px) 100vw, 1526px" /></p>
<p>どんな気にを付けて使っても、2~3回配送に使えば捨てざるを得ない段ボールや梱包材類。しかしこちらの「THE BOX」は、ほぼ半永久的に使えるんです。<br />
使用者は、荷物を受け取ったあと、箱代を払って次の郵送に使うこともできますし、「THE BOX」のボタンを押せば、配送業者がとりに来てくれるので、簡単に返品することもできます。さらに、近くの提携店に持って行って返却すれば、箱代が返却される仕組みになっています。<br />
また、内臓の電池は1回の充電で1000回ほど使えるそうです。</p>
<h2>配送に関する不満を解消！</h2>
<blockquote class="instagram-media" style="background: #FFF; border: 0; border-radius: 3px; box-shadow: 0 0 1px 0 rgba(0,0,0,0.5),0 1px 10px 0 rgba(0,0,0,0.15); margin: 1px; max-width: 540px; min-width: 326px; padding: 0; width: calc(100% - 2px);" data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/p/CPBWnPuC1O6/?utm_source=ig_embed&amp;utm_campaign=loading" data-instgrm-version="13">
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<div style="color: #3897f0; font-family: Arial,sans-serif; font-size: 14px; font-style: normal; font-weight: 550; line-height: 18px;">この投稿をInstagramで見る</div>
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<div style="background-color: #f4f4f4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(9px) translateY(-18px);"> </div>
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<div style="background-color: #f4f4f4; flex-grow: 0; height: 12px; width: 16px; transform: translateY(-4px);"> </div>
<div style="width: 0; height: 0; border-top: 8px solid #F4F4F4; border-left: 8px solid transparent; transform: translateY(-4px) translateX(8px);"> </div>
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<div style="background-color: #f4f4f4; border-radius: 4px; flex-grow: 0; height: 14px; margin-bottom: 6px; width: 224px;"> </div>
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<p style="color: #c9c8cd; font-family: Arial,sans-serif; font-size: 14px; line-height: 17px; margin-bottom: 0; margin-top: 8px; overflow: hidden; padding: 8px 0 7px; text-align: center; text-overflow: ellipsis; white-space: nowrap;"><a style="color: #c9c8cd; font-family: Arial,sans-serif; font-size: 14px; font-style: normal; font-weight: normal; line-height: 17px; text-decoration: none;" href="https://www.instagram.com/p/CPBWnPuC1O6/?utm_source=ig_embed&amp;utm_campaign=loading" target="_blank" rel="noopener">LivingPackets(@livingpackets_thebox)がシェアした投稿</a></p>
</div>
</blockquote>
<p><script async src="//www.instagram.com/embed.js"></script></p>
<p>この製品のすごいところは他にもあります。<br />
追跡機能があるのはもちろん、箱の中のカメラがあり、商品の状態、箱内の温度や湿度などをいつでもオンラインでチェックできます。箱の内部には商品を固定する装置もついており、緩衝材を入れる必要もありません。<br />
箱には電子ロックがかけられており、解除できるのは受取人のみなので、置き配でも安心です。<br />
住所等も電子表示されるため、いちいち送付状を書いて貼ってはがして…といった作業からも解放されます。<br />
これだけの機能ですから、値段が高そう…と思われるかもしれません。そして実際、価格は段ボール箱の約100倍します。しかし、1回の充電で1000回は使えますから、その時点でコストは10分の1以下になるわけです。</p>
<h2>「THE BOX」を生み出したのは？</h2>
<p><img loading="lazy" class="aligncenter size-full wp-image-7920" src="/uploads-archive/lc/2021/07/box-1.jpg" alt="" width="1440" height="896" srcset="/uploads-archive/lc/2021/07/box-1.jpg 1440w, /uploads-archive/lc/2021/07/box-1-300x187.jpg 300w, /uploads-archive/lc/2021/07/box-1-1024x637.jpg 1024w, /uploads-archive/lc/2021/07/box-1-768x478.jpg 768w, /uploads-archive/lc/2021/07/box-1-600x373.jpg 600w" sizes="(max-width: 1440px) 100vw, 1440px" /></p>
<p>THE BOX」を生み出したのは、ドイツに本社を構えるスタートアップ企業のLivingPackets社。2016年にフランス・ニースで始まった小さなチームは、現在ではニース、ベルリン、パリに拠点を置くほどに成長しています。<br />
この会社は、EC市場における脱炭素社会およびプラスチックの削減を目指しています。</p>
<p>欧州議会は、2030年までにEU市場に流通するすべてのプラスチックパッケージを再利用可能またはリサイクル可能なものにするというビジョンと目標を掲げており、同社の理念はそれと合致するものです。<br />
分かりやすく「エコ」なうえ、配達に関する多くの不満も解消してくれる「THE BOX」はさらに広がっていくのではないでしょうか。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>個人的には、エコであることはもとより、ボックスの近未来感やギミックがたまらないので、ぜひ1度使ってみたいと思いました。<br />
まだ日本には同様のサービスはありませんが、サスティナブルな社会をという考えがなくならない限りは、こういった選択肢が登場してくるに違いありません。そう遠くないうちに、日本にも進出してくれたら嬉しいですね。</p>
<p><small><br />
《参考・画像出典》<a href="https://livingpackets.com/" target="_blank" rel="noopener">THE BOX</a><br />
</small></p>

sahand-babali-GOiAKzoD12I-unsplash.jpg

梱包材にさよなら？<br>繰り返し使える配送箱「THE BOX」

<p>画像は<a href="https://press.budbee.com/" rel="noopener" target="_blank">公式Webサイト</a>のキャプチャ</p>
<h2>はじめに</h2>
<p>「エコ」という外来語が市民権を得て久しいですが、最近は同様の文脈で「サスティナブル／サスティナビリティ」という言葉が多く聞かれるようになりました。</p>
<p>EC業界でも、商材はもちろん、ECシステムや物流にもそういった視点が必要となってきているのは間違いなく、そしてそれは一過性のトレンドでは終わらないでしょう。</p>
<p>今回は「エコ」や「サスティナビリティ」に取り組む物流会社『Budbee』を勝手に紹介します。</p>
<h2>スウェーデン発エコなログテックカンパニー『Budbee』</h2>
<h3>企業概略</h3>
<blockquote class="instagram-media" data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/p/CK1VIv6pmnu/?utm_source=ig_embed&amp;utm_campaign=loading" data-instgrm-version="13" style=" background:#FFF; border:0; border-radius:3px; box-shadow:0 0 1px 0 rgba(0,0,0,0.5),0 1px 10px 0 rgba(0,0,0,0.15); margin: 1px; max-width:540px; min-width:326px; padding:0; width:99.375%; width:-webkit-calc(100% - 2px); width:calc(100% - 2px);">
<div style="padding:16px;"> <a href="https://www.instagram.com/p/CK1VIv6pmnu/?utm_source=ig_embed&amp;utm_campaign=loading" style=" background:#FFFFFF; line-height:0; padding:0 0; text-align:center; text-decoration:none; width:100%;" target="_blank" rel="noopener"> </p>
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<p></a></p>
<p style=" color:#c9c8cd; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; line-height:17px; margin-bottom:0; margin-top:8px; overflow:hidden; padding:8px 0 7px; text-align:center; text-overflow:ellipsis; white-space:nowrap;"><a href="https://www.instagram.com/p/CK1VIv6pmnu/?utm_source=ig_embed&amp;utm_campaign=loading" style=" color:#c9c8cd; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:normal; line-height:17px; text-decoration:none;" target="_blank" rel="noopener">Budbee(@budbee)がシェアした投稿</a></p>
</div>
</blockquote>
<p> <script async src="//www.instagram.com/embed.js"></script></p>
<p>「Budbee」2015年ストックホルムで創立された物流スタートアップ企業です。E-コマース向けの「革新的な物流サービス」を提供していると謳っています。元々テクノロジー企業としてスタートしただけあって、アプリを用いたリアルタイムトラッキング機能や受け取り場所の変更など、最新テクノロジーを駆使した「ラストマイルデリバリーサービス」が特長の一つです。</p>
<p>日本人にとっては、時間指定や配送場所の変更などはもはや当たり前かもしれませんが、荷物を「無事に／予定通りに受け取れない率」の高いヨーロッパではまさに「革新」と言っていいと思います。</p>
<h3>徹底的な「サステナビリティ」</h3>
<p><img loading="lazy" src="/uploads-archive/lc/2021/06/Budbee-3.jpg" alt="" width="1123" height="953" class="alignnone size-full wp-image-7620" srcset="/uploads-archive/lc/2021/06/Budbee-3.jpg 1123w, /uploads-archive/lc/2021/06/Budbee-3-300x255.jpg 300w, /uploads-archive/lc/2021/06/Budbee-3-1024x869.jpg 1024w, /uploads-archive/lc/2021/06/Budbee-3-768x652.jpg 768w, /uploads-archive/lc/2021/06/Budbee-3-600x509.jpg 600w" sizes="(max-width: 1123px) 100vw, 1123px" /></p>
<p>画像からもわかるとおり、Budbeeは「もっともグリーンな大規模E-コマース配送サービス」であると宣言しています。具体的な取り組みとしては、</p>
<ul>
<li>カーゴバイクの活用</li>
<li>電気自動車の活用</li>
<li>化石燃料を扱わない燃料スタンド企業との提携</li>
<li>自社ターミナルでのソーラー発電</li>
</ul>
<p>などがあげられます。<br />
それらはトレンドを追ったものでなく、顧客、パートナー企業、そして地球の未来のためのソリューションであり、サステナビリティをより改善していくために新たな手段も模索していくという姿勢を示しています。</p>
<h3>各国への進出</h3>
<p><img loading="lazy" src="/uploads-archive/lc/2021/06/Budbee-2.jpg" alt="" width="1103" height="1036" class="alignnone size-full wp-image-7622" srcset="/uploads-archive/lc/2021/06/Budbee-2.jpg 1103w, /uploads-archive/lc/2021/06/Budbee-2-300x282.jpg 300w, /uploads-archive/lc/2021/06/Budbee-2-1024x962.jpg 1024w, /uploads-archive/lc/2021/06/Budbee-2-768x721.jpg 768w, /uploads-archive/lc/2021/06/Budbee-2-600x564.jpg 600w" sizes="(max-width: 1103px) 100vw, 1103px" /></p>
<p>顧客満足度4.9／5と高い評価を得ている「Budbee」は、創業からわずか6年余りで、オランダやデンマークなどヨーロッパ４か国で展開するまでに成長しています。また、近々ベルギー及びルクセンブルクへの進出も控えているそうです。環境に対する意識の高い国から広がっているのがわかりますね。なお、ベルギーでは100％化石燃料フリーの荷物配送を目指しているそうです。この目標を達成するため、カーゴバイクや電気自動車はもちろん、グリーンガスの使用、リサイクルオイルや植物油を燃料とする車両による配送を組み合わせることを計画しているとのこと。</p>
<p>さらに、今後は配送の管理だけなく、アプリ上であらゆる商品を探し、販売店にアクセスし、注文することができるようなサービスもローンチ予定だそうです。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>今回はスウェーデン発のエコ物流に取り組む会社を紹介しました。環境保全や持続可能な社会をいう意識が根付き始めた今、このような企業がますます消費者やEC企業に選ばれる存在になっていくのではないでしょうか。</p>
<p><small></p>
<p>《参考・画像出典》<a href="https://press.budbee.com/" rel="noopener" target="_blank">Budbee</a></p>
<p></small></p>

budbee-0.png

環境に配慮した海外の物流『Budbee』をご紹介！

<h2>はじめに</h2>
<p>EC業界、そしてそれを支える大きな柱の一つである物流の世界でも、環境に配慮した企業活動が求められています。</p>
<p>エコ物流またはグリーン物流とは、その名の通り、環境に配慮した物流のことですが、物流システムの改善により、物流段階におけるCO2排出量を削減する取り組みの総称でもあります。越境ECでは、販売先国の消費者が環境への配慮が高い場合、企業がどのような物流業者を選んでいるか、どのような梱包材を使っているか、という部分で、比較されることもあるそうです。もちろん、環境への配慮が重要なことに変わりはありませんが、環境に優しく、消費者に選んでいただけるのであれば、一石二鳥ですね。</p>
<p>今回は、海外についてご紹介する前に、日本国内ではどのようなグリーン物流の取り組みがなされているのか、まとめてみました。</p>
<h2>モーダルシフト</h2>
<p><img loading="lazy" src="/uploads-archive/lc/2021/05/tyler-farmer-8HrXM-t8z-8-unsplash-scaled.jpg" alt="" width="2167" height="2560" class="alignnone size-full wp-image-7431" srcset="/uploads-archive/lc/2021/05/tyler-farmer-8HrXM-t8z-8-unsplash-scaled.jpg 2167w, /uploads-archive/lc/2021/05/tyler-farmer-8HrXM-t8z-8-unsplash-254x300.jpg 254w, /uploads-archive/lc/2021/05/tyler-farmer-8HrXM-t8z-8-unsplash-867x1024.jpg 867w, /uploads-archive/lc/2021/05/tyler-farmer-8HrXM-t8z-8-unsplash-768x907.jpg 768w, /uploads-archive/lc/2021/05/tyler-farmer-8HrXM-t8z-8-unsplash-600x709.jpg 600w, /uploads-archive/lc/2021/05/tyler-farmer-8HrXM-t8z-8-unsplash-1300x1536.jpg 1300w, /uploads-archive/lc/2021/05/tyler-farmer-8HrXM-t8z-8-unsplash-1733x2048.jpg 1733w" sizes="(max-width: 2167px) 100vw, 2167px" /></p>
<p>エコ物流の主な方法として挙げられるのは、輸送手段の切り替えや改善です。例えば、輸送手段を大規模なものに切り替えたり、輸送拠点や輸配送をとりまとめたり、輸送車両そのものを大型化したりして、二酸化炭素排出量を減らすといったものです。輸送手段の切り替えることをモーダルシフトといい、多くの企業が取り入れています。</p>
<p>例えば<a href="https://www.jrfreight.co.jp/modalshift" rel="noopener" target="_blank">日本貨物株式会社（JR貨物）</a>では、大量性・定時性・環境性といった特製を持つ鉄道へのモーダルシフトを推進しています。</p>
<p>JR貨物によると、貨物列車26両分は10t トラック65台分の輸送が可能。また、その輸送単位当たりのCO2排出量は、トラックの約11分の1、鉄道は環境負荷が最も少ない輸送手段の1つです。つまり、CO2排出量が抑えられるだけでなく、長距離になればなるほど、輸送コストも低減できるのです。実際、モーダルシフト対策として、複数の某大手食品会社がJRコンテナの活用を始めています。また、鉄道のほかにも、船舶への切り替えを行う企業もあります。</p>
<h2>エコな輸送車両</h2>
<p>鉄道や船舶から降ろした後は、どうしても車両での輸送が必要になります。そこではどのような選択肢があるでしょうか。</p>
<ul>
<li>エコドライブ：「ゆっくり発進、ゆっくり停止」「アイドリングストップ」など</li>
<li>低公害車：ハイブリッド車、電気自動車</li>
<li>共同物流対策：1つのトラックの積載量を増やすために、他社や異業種間で共同配送を行う</li>
<li>自転車、リヤカー</li>
</ul>
<h2>輸送方法以外の取り組み</h2>
<p><img loading="lazy" src="/uploads-archive/lc/2021/05/sticker-mule-YqPN_7HP5bs-unsplash-scaled.jpg" alt="" width="2560" height="1707" class="alignnone size-full wp-image-7430" srcset="/uploads-archive/lc/2021/05/sticker-mule-YqPN_7HP5bs-unsplash-scaled.jpg 2560w, /uploads-archive/lc/2021/05/sticker-mule-YqPN_7HP5bs-unsplash-300x200.jpg 300w, /uploads-archive/lc/2021/05/sticker-mule-YqPN_7HP5bs-unsplash-1024x683.jpg 1024w, /uploads-archive/lc/2021/05/sticker-mule-YqPN_7HP5bs-unsplash-768x512.jpg 768w, /uploads-archive/lc/2021/05/sticker-mule-YqPN_7HP5bs-unsplash-600x400.jpg 600w, /uploads-archive/lc/2021/05/sticker-mule-YqPN_7HP5bs-unsplash-1536x1024.jpg 1536w, /uploads-archive/lc/2021/05/sticker-mule-YqPN_7HP5bs-unsplash-2048x1365.jpg 2048w" sizes="(max-width: 2560px) 100vw, 2560px" /></p>
<p>輸送方法だけが物流ではありません。</p>
<p>３R（リサイクル、リユース、リデュース）を考えて、包装材を選んだり、ゴミにならないように工夫した包装材を利用することもその一つです。また、物流倉庫の屋根に太陽光発電のパネルを取り付け、利用するエネルギーを生み出したり、倉庫でのフォークリフト稼働を削減したりすることも、グリーン物流に含まれます。</p>
<h2>グリーン物流のマーク</h2>
<p><img loading="lazy" src="/uploads-archive/lc/2021/05/blog-eco3.png" alt="" width="938" height="461" class="alignnone size-full wp-image-7427" srcset="/uploads-archive/lc/2021/05/blog-eco3.png 938w, /uploads-archive/lc/2021/05/blog-eco3-300x147.png 300w, /uploads-archive/lc/2021/05/blog-eco3-768x377.png 768w, /uploads-archive/lc/2021/05/blog-eco3-600x295.png 600w" sizes="(max-width: 938px) 100vw, 938px" /></p>
<p>※写真は「グリーン物流パートナーシップ会議」公式サイトをキャプチャしたもの</p>
<p>現在多くの企業がグリーン物流に取り組んでいます。どの企業がそうなのかは、「グリーン物流パートナーシップ会議」や「省資源ロジスティクス推進委員会」といった組織に参加表明している企業一覧を確認すればわかります。また、そういった取り組みを推奨する団体が貸与しているシンボルマークの有無も目印になるでしょう。<br />
「グリーン物流パートナーシップ会議」はシンボルマークやロゴマーク（「<a href="https://www.greenpartnership.jp/mark" rel="noopener" target="_blank">ロジ君とエコちゃん</a>」）を、「公益社団法人 鉄道貨物協会」は『<a href="https://rfa.or.jp/ecorail" rel="noopener" target="_blank">エコレールマーク</a>』を参加企業に貸与しています。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>いわゆるカーボンフットプリントに対する意識の高さで有名なのは、ドイツをはじめとした欧米諸国ですが、日本国内でもそういったことに目を向ける消費者も増えてきつつあります。EC業界においても、連携する物流会社選びにそういった視点が求められるようになるかもしれません。<br />
<small><br />
《参考》<a href="http://www.logistics.or.jp/green/case/" rel="noopener" target="_blank">ロジスティックス環境会議</a> , <a href="https://tenbou.nies.go.jp/" rel="noopener" target="_blank">環境展望台</a> , <a href="https://www.greenpartnership.jp/" rel="noopener" target="_blank">グリーン物流パートナーシップ</a><br />
</small></p>

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