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非エンジニアによる「世界一流エンジニアの思考法」書評

非エンジニアによる「世界一流エンジニアの思考法」書評

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はじめに

どこで情報を仕入れたのかは忘れてしまったが、誰かのフィードで本書が良書であると紹介されており、最近発売されたものでAmazonでもカテゴリー1位のタグが付いていたことから
非エンジニアであるのですが興味を持ち、読んでみました。 世界一流エンジニアの思考はおよそ日本で美徳とされているものとかけ離れていて、強烈な言葉が飛び交いますが、その内容を読み解いていくととても合理的であるが、逆に表面だけを捉えると危うくも感じるそんな思考法でした。 これから、トピックをかいつまんで紹介しますが、そのまま受け取るのではなく、気になったら是非、本書を手に取って、解釈を深めて欲しいものです。

著者

この本の著者、牛尾さんは44歳で米マイクロソフトに入社し、そこで出会った世界クラスのエンジニアの思考法を紹介しているのが本書になります。 ここから強烈な言葉並びます。

試行錯誤は「悪」である

冒頭数ページで断定の言葉が並びます。 あなたも試行錯誤しようよと指示を出したりしたことありませんか? 本書を読み込んでいくと、「闇雲」な試行錯誤は「悪」であるということが掛かれていることが分かります。 本書で一貫して書かれていることが、手を動かす前に仮説を立てるである。だから闇雲な試行錯誤は悪であるのである。

頭がよくても「理解」には時間がかかる

逆にこの言葉は凡人である私には、救われる言葉でした。 しかしこれも、読み込んでいくと、何かを一回見たくらいで分かった気になって、手を動かしてはいけない。出来る人ほど、理解に時間を掛けてから手を動かすので結果的に生産性があがるのだ。だから、「理解に時間をかける」を実践しようと結んでいる。 ちなみに著者の考える理解の3要素はこうだ。

  • その構造をつかんで、人に説明できること。
  • いつでもどこでも即座に取り出して使えること。
  • 知見を踏まえて応用がきくこと。

「Be Lazy」というマインドセット

次にも強烈な言葉です。あまりにもキャッチーなので、書籍説明にも使われている言葉です。 日本は「勤勉」であることが美徳とされていますが、一流のエンジニアは「怠惰」であれとしているのです。 これが最も言葉尻だけを捉えると危険で、真意は「より少ない時間で価値を最大化する考え方」を持とうということです。それを端的に「Be Lazy」と表現をしているに過ぎません。

Be Lazyを達成するために具体的に挙げられているのは以下です。

  • 望んでいる結果を達成するために、最低限の努力をする。
  • 不必要なものや付加価値のない仕事(過剰準備含む)をなくす。
  • 簡潔さを目指す。
  • 優先順位をつける。
  • 時間や費やした努力より、アウトプットと生産性に重点を置く。
  • 長時間労働しないように推奨する。
  • 会議は会議の時間内で効率的かつ生産的に価値を提供する。

この具体策を見ると至極真っ当だと思いますね。

「減らすこと」自体に価値があるとマインドをリセットすることとも説いています。

Fail Fast(早く失敗する)。

成功しようがしまいが、まずはやってみて、早くフィードバックを得て、早く間違いを修正していく──FailFastの精神だ。この考えはアジャイルやDevOpsなどすべてのモダンな開発手法に共通する思想だ。

そして、失敗を受け入れる具体的な実践法として、「フィードバック」を歓迎するムードをつくると挙げており、これはエンジニアに限らず、組織全体で応用できる内容だと思います。

「情報量を減らす」大切さ

アメリカで発見したのが、対クライアントでも社内でのやりとりでも「脳の負荷を減らす」端的なコミュニケーションが喜ばれるという事実だった。

これらも根っこにBe lazyの思想があり、生産をするための体力を残しておく、重要なことに集中するといったことに通ずるものであると考えれる。 ただ、これも言葉だけを受け取ると危険で、普段から言葉が足りないと言われる人は、真に受けてはいけないと思う。

まとめ

非エンジニアである筆者がエンジニアでなくとも有用と思われる部分をピックアップしてみました。繰り返しになりますが、このような思考法は、世界有数の企業であるマイクロソフトに採用された超絶優秀なエンジニアであることが前提であり、額面通り受け取ってしまう、いきなり組織に取り込もうとするのは、よい結果を得られるとは限らないと強く思いました。 職種にとっても、アウトプットを必要とされるコンサルタントにはフィットしないと書かれてもおりました。

PullRequestのレビューを減らすには、「読んだ人がどう感じるか?」を意識しながらコードを書く必要がある

など、エンジニアの方には今回ピックアップしなかったより実践的な思考法が多数掲載されていますので、一読されることをお勧めします。

Author Profile

著者近影

YUJI MEZAKI代表取締役副社長

代表取締役副社長をやっています。 越境ECとWebマーケの営業担当しています。 なんでもカリカリにチューニングして生産性あげるのが好きで勉強したビジネスフレームワークの記事多め。 趣味はPC自作で会社のWindowsデスクトップはほぼ自分が組みました。 1985年生/2008年早大卒/

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