ファッション業界のEC
最近ファッション関連ECサイトの動きが激しい。
大きいところだと、ドコモ、楽天がそれぞれ
マガシークとスタイライフにTOBを仕掛けている。
楽天はファッション関連の流通額を3567億円と初めて発表し、
今後は更にファッション関連の販売に力を入れていくと強調している。
また、スタートトゥデイは新たにZOZObyUというセレクトショップをオープンする。
従来のブランド単位でのラインナップと異なり、
ブランドをまたがっての商品の提案により新たな購買層の獲得を狙う。
なぜ今ファッションECで大きな動きが起こっているのか?
それは大きく分けると
1. 購入者のネットリテラシー向上
2. 競争の激化
3. 技術革新
が挙げられると感じる。
1. 購入者のネットリテラシー向上
サイズやクオリティで、店舗での購入を選択していた購入者が
ネットでの購入に慣れてきたということと、
SNSなど個人の発言がweb上で一定の信頼感が得られるようになり
加えてコミュニケーションツールの普及により購入までの障壁が下がったと考えられる。
2. 競争の激化
即日配達、送料無料、ポイントなどの需要が高まるなか、
利益率の減退に加え、流通、人的コストが増している。
資本力と規模が優位性を保つ唯一の方法となる。
3. 技術革新
付加価値や安心感を向上させるため、
動画を使った表現などはよく目にするようになった。
今後は例えばスマホアプリで自分を撮影して試着できるシステムや
商品を3D表現するECサイトなども出てくるだろう。
そうなると、値引きや流通コストの増加に加え、
システムに対する設備投資もかさみ、これも資本力がものを言う。
要するに、そのECサイトで買うメリットが無ければ生き残れない = 大手の下で展開する
しかないという選択を余儀なくされる時代になったということと思う。
企業にとっては苦しいが、ECサイトのクオリティ向上が図れるだけでなく、
消費者にとっては選択の幅が広がることと、競争によるサービスの向上はEC業界にとってはとても良いことだと思う。
Author Profile
HOSHINO
ECのことを中心に書きたいと思います。 ネタが無いときはプログラムやデザインのことも書きます。
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