【DON DON DONKI】アジア進出を目指す日系企業の新たなプラットフォーム??
2023年5月、バンコク、KLの日系企業のEC事情を視察してまわりました。結論としては長いコロナ禍を経て、進出のハードル、そして成功するハードルは更に上がっていると感じました。
具体的には、
- 日系の支援企業の多くが撤退している
- 規制が厳しくなっている
- 二極化が進んでいる
という理由が考えられます。
1. 日系企業の多くが撤退している
例えばバンコクで取引の有無に関わらず私がコネクションのある日系の支援企業は最大で5社ありました。が、今は6社が撤退もしくは休業状態です。残りの2社もローカル案件のみにシフトしており日系企業の支援またはECの支援を行っていない状態です。
このような状況もあり今回一括で問い合わせできるサイトから新規のコンタクトを試みました。なんと4社へのコンタクトを試みましたが2社はそもそもURLが404、、残り2社はメールを送りましたが返信が来ませんでした。
長いコロナ禍のダメージを痛感しました。と同時に、私が知る限りのタイへのECの進出支援を行っている日系企業はゼロになってしまったということを認識しました。
進出の支援や運用代行をタイで依頼したい場合は、私の知る限りでは現地企業に頼らざるを得ない状況となったようです。
2. 規制が厳しくなっている
これは国によって異なりますが、現在外資規制はあらゆる分野で厳しくなる傾向にあります。
それに加えて大手メディアやSNSでの広告規制がかなり厳しくなりました。結果としてローカルのメディアやKOLなどしか選択肢がなくなり、安定的な運用が難しくなったということが引き続き起こっているようです。
3. 二極化が進んでいる
エビデンスは無いのですが、ローカルの支援企業数社に話を聞きましたが口を揃えて同じことを言っていました。
ブランド価値が高いか、価格が安いか。このどちらかでなければ特にECにおいては成功できないということでした。
EC+広告だけ且つ短期で成功させようというのは国によって更にハードルが上がっているようです。しっかりとブランディング戦略として比較的長いスパンで投資が求められているようでした。
新たなプラットフォームDON DON DONKI
そんな中日本企業にとっての新たなプラットフォームとなり得るのでは? と強く思わせる存在としてドン・キホーテの存在がありました。
海外では「DON DON DONKI」として展開しており、アジアでは既に38店舗(2023年5月時点)も出店をしているそうです。
シンガポール: 15
香港: 10
タイ: 6
マレーシア: 4
台湾: 2
マカオ: 1
私も各国且つなるべく多くの店舗に行ってみましたが人はたくさん入っていました。(何を買っているのかはよくわかりませんでした、、)
基本的にほぼ全て日本の製品で、特に食品関係が人気のようでした。惣菜や寿司、和牛や生鮮食品などがどの店舗にもありました。
まとめ
個人的な感想にはなりますが、各国での日系商品との接点として非常に有用に感じました。
具体的には、例えばネットでやすかったとしても日本のインスタントラーメンを買ってみようと思っても実際に購入完了まで行くハードルは高いと思います。特に初めての商品においては。
しかし会社帰りにドンキでちょっと買ってみてその日食べるとなるとかなりハードルは下がると思います。
このようなテスト販売的な使い方から、各国における中長期のブランド戦略の一部としても、幅広く使えるプラットフォームだなと感じました。
Author Profile
スターフィールド編集部
SHARE