越境ECに最適なカートシステムとは?
パッケージやASPなど4種類の
システムを解説!
はじめに
越境ECを検討されているあなた、カートシステムを選定する際に何を基準としていますか?
現地でよく利用されている決済方法が使えるか?現地通貨建てで決済が可能か?ページ遷移や入力フォームは現地に合っているか?というように、現地の人に親しんで使えるようにできているかどうかを重視されるのが一般的かと思われます。
しかし、ECで海外展開するにあたり理想的な導線設計を行うには、表面的な機能を確認するのみではなく、根本的なシステムの仕組みを理解する必要があります。
弊社は、独自に開発したECカートであるLaunchCartを用いて、多くのお客様の海外(特にアジア)展開をお手伝いさせて頂いています。
イベントや展示会に参加したり、越境EC事業者相関図等に掲載して頂く際に、Launchcartが誤って「ASPカート」として紹介されているケースが多々あります。
今回は、ECのカートシステムの種類の大枠を簡単にご紹介し、LaunchCartが採用しているスタイルであるクラウドECの強さについてご紹介します。
ECカートシステムの種類
今回紹介するカートシステムの種類は以下4種類です。
- オープンソース型
- ASP型
- パッケージ型
- クラウド型
メリットとデメリットを簡単に解説します。
オープンソース型
オープンソースとは、プログラムのソースコードが無償で公開されており、商用・非商用問わず、誰でも利用や修正(改変)さらには配布することができるライセンスを指します。
ソースコードが公開されているため、誰でも自由にカスタマイズができることが特徴で、精通されている個人の方やITに詳しい方がいらっしゃる企業様に向いています。
オープンソース型のメリット
- ライセンス費用がかからないためコストを抑えることができる。
- カスタマイズの自由度が高い(ただし、知識やスキルは必要)。
- プラグインが豊富なため、無料で機能拡張や追加に対応できる。
- 日本のみならず世界中にも多くのユーザーがいるため、コミュニティが充実しており、インターネット上にも多くの情報がある。
オープンソース型のデメリット
- ベンダーからのサポートがないため、構築や保守作業が自己対応できない場合はサードパーティーに委託する必要がある。
- サーバやドメインは自前で用意し、自らがシステムにサーバにインストールする必要がある。
- アップデートや不具合対応などは自己責任で対応する必要があり、ある程度の知識を必要とする。
- 日本語のドキュメントが不十分な場合がある。
- ソースコードが開示されているため、脆弱性などを狙った攻撃によるセキュリティリスクがある。
ASP型
提供するベンダーが管理するサーバにシステムやデータを保管し、インターネット経由で利用します。 別途サーバを用意したり、インストールしたりする必要はなく、インターネット環境とブラウザさえあれば導入できる点が大きな特徴です。
また、豊富なテンプレートやドメイン取得機能も用意されており、知識やスキルが無くても簡単かつ低コストでWebサイトの構築から運用までできる点から、個人事業主を中心に利用が広がっています。
ASP型のメリット
- 導入コスト(初期費用)がかからない。
- CMSの利用料が月額もしくは従量課金制のため、ランニングコストが安い。
- サーバの準備やソフトウェアの設定をする必要がないため、スピーディーに導入できる。
- サーバやソフトウェアのメンテナンスコストや手間が発生しない。
- ベンダー側で勝手にバージョンアップをしてくれる。
ASP型のデメリット
- 機能が固定化されているためカスタマイズができない。
- デザインの自由度に制限がある場合がある。
- 海外で開発されたサービスが多いため、日本語でのサポートが十分に受けられない場合がある。
- システムやサーバにトラブルが起きた際には、ベンダーの対応に依存してしまう。
パッケージ型
パッケージ型とは、ベンダーが独自に開発したライセンスを購入し、自社サーバにインストールするタイプを指します。
企業や組織などの法人での運用を想定した豊富な機能があり、これらを含めた基本機能がパッケージ化されているため、個別カスタマイズをあまり必要としないのが特徴です。
また、ベンダーが導入・運用をサポートしてくれるので安心して利用することができます。セキュリティー面において強みがあるため、大手企業向けかと思われます。
パッケージ型のメリット
- ベンダーのサポートを受けられるため安心して運用できる。
- ベンダーがアップデートや不具合対応などに対応してくれる。
- 承認機能や権限設定など企業や組織での運用に必要な管理機能が備わっている。
- マニュアルやトレーニングといった運用支援が充実している。
パッケージ型のデメリット
- 初期費用やライセンス利用料が必要となる。
- 導入規模(ページ数やユーザー数)に応じてライセンス費用が大きくなる。
- プラグイン(機能拡張)に追加費用が発生したり、機能のカスタマイズに工数とコストが発生したりする。
クラウド型
クラウド型とは、ざっくりASP型とパッケージ型の良い部分を引っ付けたタイプになります。
ASP型の様にインターネットに接続して常に最新バージョンを利用できますが、機能を制作しているのはサードパーティーではなくベンダー自体なので不具合等生じた際はベンダーが対処いたします。
ASP型の様にソースを開示しない為、初期費用と月額費が低価格になる上、パッケージ型の様に貴社専用サーバを希望のリージョンに設置できます。
また、プラグインを導入する際費用と手間がかかりますが、クラウド型はデフォルトで高度な機能が実装されている場合が多いです。ASPでは難しい外部システムとの連携も可能となっています。
なぜクラウド型のECは越境ECに強いのか?
サーバーの設置場所を選択できる。
ページを表示する際「2秒間」が勝負と言われる程、表示速度は非常に重要です。勿論コードの書き方やデータのサイズにも非常に重要ですが、サーバーとの物理的距離も一つの要因となってきます。
例えば、中国に販売する際は、グレートファイヤウォールを回避する為香港にサーバを設置したり、東南アジア諸国に販売する際はシンガポールに設置したりするケースがほとんどです。近隣の国以外に越境ECを行う際に日本にサーバを設置される会社はあまり耳にはしません。
機能を制作しているのがサードパーティーではなく、ベンダー自身。
越境ECの場合、国ごとに最適なフォームの形やページ遷移が異なる場合が多々あります。その場合ASP型だと最適なテンプレートや機能を都度プラグインの導入する必要があります。
各国に最適なテンプレートや機能を持つプラグインを提供しているサードパーティーは、該当する国の現地のサードパーティーという事が多く、マニュアルが日本語に対応していなかったり、不具合が発生した場合すぐに対応できない点があります。
対してクラウド型の場合、デザインやサイトの構成はかなり汎用的に設計が可能です。また、開発拠点が日本であれば、日本語での質問や問題への対処が迅速に行われます。
越境ECの市場は変化が激しい為、常に最新状態である必要がある。
パッケージ型やオープンソース型では、デザインやサイトの導線を柔軟に設計できるのが越境ECをする際の強みになる一方で、システムが古くなるとアップデートを自身で行わなければならず、手間がかかることがデメリットとして挙げられます。その為、変化の激しい国々への対応を都度行うとなると、コストが大きく膨らんでしまう危険性があります。
クラウド型は、ベンダーが自動的に機能のアップデートしますので、そのような無駄な手間を省くことができる上、デフォルトで海外特有のEC機能が備えられていることもあります。
まとめ
LaunchCartはクラウド型のECカート
LaunchCartは販売先国からアクセスしやすい最適なサーバリージョンを選択できます。
さらに、基準となる通貨を変更することも可能なので、越境ECから現地ECにステップアップする際も同じアカウントで容易に行うことが可能です。管理画面も多言語に対応しているため、運用を現地スタッフに任せ、あたかも現地のカートシステムとしてご利用いただけます。
また、テンプレートを変更することが可能なので、デザインやサイトの構成も自由に変更することができます。それだけではなくアジア諸国への販売実績がありますので、各国に適したテンプレートや決済手段をデフォルトで用意しております。
LaunchCartはクラウド型ECを基盤とし、その他越境ならではの機能も多数備えております。
詳細はお問い合わせフォームからお気軽にお問合わせください。
今後も一歩一歩地道にアップデートを繰り返し、お客様が使い易く、しっかりCVを獲得できるカートシステムを目指して参ります。
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スターフィールド編集部
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