インドの巨大ECモール「Flipkart」(フリップカート)を調べてみた
はじめに
以前にインドのEC事情を紹介した内容を投稿しましたが、今回はインドでAmazonと2強のECモールと言われる、Flipkart」(フリップカート)の詳細を調べてみました。
最近のニュースで、国別人口世界2位のインドが、来年2023年には中国を上回り世界1位になると報道されていたり、
先日商談した先の方が、インド市場を熱く語っていたので、インドを深掘って調べてみようと思います。
Flipkart(フリップカート)とは
Flipkartは2007年に設立された、インドを代表するEコマースのマーケットプレイスです。
元Amazon.comの社員であり、インド工科大学デリー校の同窓生だった、サチン・バンサルとビニー・バンサルによって設立されました。
設立当初は、オンライン書籍販売から始まり、その後、音楽・電子機器・ファッション・食料品など、商品カテゴリーを増やしていきました。現在は80カテゴリー、1億5,000万点以上の商品が販売されています。
生い立ち、Amazon.comに似ていますね。
登録ユーザー数3億5,000万人以上、登録販売者数30万人以上の巨大マーケットプレイスです。
出資先企業
2018年にアメリカのWalmart(ウォルマート)が160億USDでFlipkartの株式の75%以上を取得し、Walmart傘下となりました。
また、2021年7月には、ソフトバンクグループやシンガポールファンド等から36億USDを調達しています。
当時の発表資料によれば、大株主の米ウォルマートに加え、中国のテンセント、ソフトバンクグループ、米国のアンタラ・キャピタル、アブダビ首長国政府系ファンドのADQ、シンガポール政府系ファンドのGIC、カタール投資庁、カナダ年金制度投資委員会(CPPIB)も調達に参加しています。
2023年前半に米国での上場を計画しています。
現在の時価総額は700億USDのようです。
ライバル
Flipkartの競合はAmazon.in(アマゾンインド)です。
FlipkartとAmazon.inがインドのEC市場をリードしており、Flipkartが市場の約4割、Amazon.inが市場の約3割を占めます。
その他ECサイトとしては、Alibaba等が出資するSnapdeal、インドの決済会社Paytmが運営するPaytm Mallなどが追随しています。
決済(ペイメント)
Flipkartはグループ会社に、PhonePeという決済会社を持っています。
PhonePeは、インドで有名な決済PaytmやGoogle Payと覇権を争っている、インド有数の決済アプリです。
PhonePeは45.27%の市場シェアを持ち、Google Payの34.67%の市場シェアを引き離しています。
Phonepeは、中国のWeChatのミニプログラムのように、ミニアプリのためのプラットフォームを提供しています。
物流
Flipkartは自社で物流体制を整備しており、取扱荷物の8割以上を自社物流網で取り扱っています。
インドの複数の物流スタートアップ企業にも出資をし、整備を進めています。
なお、Amazon.inも自社で物流体制を整備しており、インド2強のECサイトの成長ドライバーになっています。
まとめ
インドのEC市場で4割のシェアを占めるFlipkart、来年2023年にはアメリカで上場予定なので、その後はインド国外へも展開していくものと思います。
今後も注目していきたいと思います。
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DICE.K
海外ネタを中心に書いてます。
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