目先の売上ばかり目指してない?健全なECを作ろう!
はじめに
多くのショップが、売上の増減を最重要視すべきものと考えていることでしょう。
しかし売上増加を目指すばかりに、図らずも購入者に不利益をもたらしていないか、注意が必要です。
約4割のECが購入者をミスリードしている
欧州連合 (EU) に加盟する23か国の399のオンラインショップに対して行われた調査によると、40%のオンラインショップが何かしらの方法で利用者に「誤解を与えている」と言います。
最も頻繁に行われているのは、配送料や商品の構成、より安い代替品を隠す手法です。
積極的に隠そうとしていなくても、かかる費用を分かりにくくしたり、安価な選択肢を見えづらくさせたりするというのは、大なり小なり、多くのサイトが行っているのではないでしょうか。
また、購入の期限や残りの在庫数を偽って販売するのもよくある手法です。
例えば、「本日23:59までの特別価格!販売終了まであと●●時間●分!」等とうたって購入者を煽りながら、翌日以降も同じものを売り続けたり、在庫無制限のものを「残り●個のみ」と表示させたりするものです。
この調査はヨーロッパのものですが、後者のような誤った表示を故意に継続するのは、日本でも景品表示法における有利誤認に該当する可能性があります。日本からの越境ECの場合、サービス対象が海外であっても、日本国内で店を開くのと同じことなので、当然日本の法律を遵守しなければなりません。
「手軽に始められる」の罠
ECを構築するにあたって、「簡単に決済が導入できる」ということは、ショップ側にとっては大きな利点です。
しかしそれは、上述のようなサイト作りを意識的に行う悪質な業者も簡単にEC事業を始められるということです。
故意ではなくても、そのようなサイトを作ってしまう事業者もいることでしょう。
もちろん少なくない決済代行サービス会社は、導入にあたり、上記のような不正が行われていないか、審査したうえでサービスを提供しています。
運営者にとってはそのガイドラインに則るのは手間かもしれませんが、購入者にとって安心できるサイトかどうかを第三者に確認してもらえるチャンスとも言えます。
購入者が「不当な請求を受けた」「もっと良い選択肢があったのに、隠されていた」などと感じてしまえば、2度と帰っては来ないでしょう。
そればかりか、悪い口コミが広がり、ショップ自体の信用度も売上も下がっていく可能性が大いにあります。
利用者に気持ちいい購入体験を重ねてもらうために、多少の手間がかかったとしても、健全で誠実な売り場を作っていくことが肝要です。
まとめ
もちろん、売上が上がらなければ、ビジネスとして成り立ちません。しかし長期的な目線で見れば、目先の売上獲得より、リピーターやブランドのファンを獲得していくほうが大切なのは自明です。
長く愛されるショップを目指し、誠実なECを作っていきましょう。
《参考・画像出典》
https://ecommercenews.eu/40-online-shops-use-dark-patterns/
Author Profile
TOMI
制作ディレクターとか進行管理とかリソース管理してます。 欧米もアジアも好きですが次は南米あたりに住みたい。
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