越境EC事業者も気を付けたい
通販110番が教える「こんな海外サイトは怪しい!」ポイント
JDMA(ジャドマ)とは?
公益社団法人日本通信販売協会、通称JDMA(ジャドマ)をご存知でしょうか?消費者の利益保護と、業界の発展のために1983年に通商産業大臣(当時)の許可を受けて設立された組織です。
重要な役割の一つに、消費者からの苦情を処理するという役割があり、現在「消費者アドバイザー」の資格を持つ相談員5名が交代で業務にあたっています。その相談内容をまとめて、年に一度「通販110番」という報告書を発行してます。
「通販110番」の活用法
「通販110番」については、これまで存在は知っていましたが、今回たまたま手に取って熟読する機会がありました。
日本国内の消費者からの苦情が紹介されていますが、そのなかで海外通販を利用した際の問題も紹介されており、その件数は増えているようです。
日本国内の消費者に対して「こんな海外サイトは怪しい!」と注意喚起をしているのを見ると、それはそのまま日本から海外への越境ECをする際に「こんなECサイトは現地の人に怪しまれるからサイト作りには注意しよう!」と読むこともできると思いましたので、紹介します。
貴社の越境ECサイトが、怪しいサイトにならないように。。
こんな越境ECサイトは怪しい!
通販110番では下記のような越境ECサイトに対して注意喚起を呼びかけています。
- 会社情報がない(会社名や沿革が不明)
- 連絡先が不明(住所、電話番号、製造責任者名などの表示もない)
- 外国の住所が表示されている(住所が国内のみの場合もあり)
- 日本の住所が表示されているが、市区町村名や番地がないなど架空の可能性が高い
- 電話番号の表示はあるが、別の会社のものである、もしくは架空の番号である
- URLがブランド名をもじったものなど不自然、また問い合わせ用のEメールアドレスに、るりーメールアドレスが使用されている
- 商品説明をはじめ、使用される文体が、外国語を直訳したような日本語として不自然な表現であり、また字体(フォント)も通常使用されない旧字体が混じっている
- 支払い方法にクレジットカードはじめ、各種決済が選択できるように表示しているが、申込時に前払いを指定、銀行口座も合わせて指定される
- 振り込み銀行口座の視点場所が、通販会社の住所地と必ずしも一致しない
- 振り込み銀行口座名義人の名義が「個人名」
たしかに上記のような特徴をもつサイトは、「怪しさ」が爆発しています。意図的に詐欺を行う「詐欺的サイト(通販サイトを装って代金を騙し取る)」の特徴を備えているからです。
しかしながら、まったく悪意のない真っ当な越境EC社でも現地のパートナーがいなかったり、CSが日本にある場合などは、海外住所を明記できないケースもあり、「詐欺的サイト」と現地ユーザーに認識される恐れがあります。
また、翻訳がおかしかったり、フォントに旧字体が混ざるなどのサイト制作上の問題も、現地ユーザーの信用低下につながるということを改めて認識しました。
まとめ
ECでは顔が見えないなか、サイトのみで信用を得なければならないため、些細な点にまで気をつけて海外ユーザーの信頼を獲得する必要があります。
海外サイトを作る際には、実績とノウハウをもった制作会社に依頼するのが良いかと思いました。
Author Profile
HASHIMOTOHIROKI
1984年香川県生まれ。 早稲田大学第一文学部哲学専修卒。 三味線奏者、豆腐屋、八百屋を経て、現在はスターフィールド株式会社で、あらゆる日本企業を世界進出させるべく越境ECの普及に力を注ぐ。 特に中国、台湾向けECカート導入がメイン業務。
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