マレーシアECの銀行決済「FPX」って何?マレーシア越境ECの最大のポイントをおさらいします。
はじめに
越境ECや海外向けのECを行う上で「ローカライズ」が必要なことは、多くの方がご存じでしょう。
販売対象国の文化や商習慣に合わせることで、便利に、違和感を感じることなくスムーズにお買い物をしていただくことは、ショップの信頼にも繋がります。
海外向けの自社ECサイトを立ち上げるにあたり、見落とさないでいただきたいことが、どの決済サービスを利用するかということです。日本や欧米諸国は、クレジットカードの保有率が高く、クレジットカードの対応さえしていれば、ほぼ問題はありませんが、アジアの国々では、クレジットカードより利用頻度が高く、クレジットカードより好まれている決済サービスがたくさんあります。
今回は、マレーシアの決済サービス、「FPX」について調べてみました。
FPXって何?
FPXとは、Financial Process Exchangeの略称で、銀行口座さえ持っていれば、ユーザーがオンライン上で決済を完了できるサービスです。日本語で訳すと、「銀行決済」や「モバイルバンキング」と呼ばれるタイプの決済方法で、「銀行振込」とは異なるので、お間違えのないよう。
マレーシアの決済インフラを整えている中心的存在であるPayNet Group社が提供しており、PayNet Groupに加盟しているどの銀行口座もFPXでの利用が可能になります。以下、FPXを利用できる銀行です。
マレーシア人の多くがメインバンクとして利用している銀行はもちろん、街中を歩いていてもあまり見かけない銀行も利用可能です。イスラム教を信仰されているムスリムの方向けの銀行が並んでいるのもマレーシアらしいですね。
FPXの使い方
FPXの使い方も簡単にご説明します。
今回は、マレーシア最大のECモール、Shopeeの画面でどのように使うことができるのか、試してみました。
①購入する商品を選択し、購入フォームまでたどり着きます。
②決済手段を選択する際に、「Online Banking」を選択すると、利用可能な銀行の一覧が出てきます。
③利用したい銀行を選択すると、別画面に遷移し、銀行口座にログインをし、同一人物であるということを確認します。
④その後、再度ECの購入フォームに戻り、注文を完了させます。
筆者は実際に使ったことはありませんが、非常に簡単だと思いました。特に、マレーシア含む東南アジアの方々は、スマホのアプリで買い物をする習慣があるため、銀行口座アプリさえスマホ内に入っていれば、本人確認等もかなりスムーズに行えるのではないかと思います。日本のECでも、LINEPayやPayPayでの支払いが盛んになってきましたが、銀行口座と連携しているということ以外は、同じ感覚で使用することができます。
まとめ
今回は、マレーシアの決済サービスFPXについてご紹介いたしました。FPXは、マレーシアの銀行口座を持っていて、マレーシアのECでクレジットカードを使わずにお買い物をする方が利用するサービスなため、日本人で利用したことがある方や、利用したいと思う方は少数派かもしれませんね。
マレーシアの現地の方がどのような方法で決済を行っているのか、少しでもお伝え出来たら幸いです。
Author Profile
MINGFAN
自称東南アジアオタク。SNSの中の人、メルマガの人です。アジアのマーケット事情やShopeeの運営系を中心に書いてます。
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