各国のEC事情シリーズ
「タイのEC事情大解剖」
はじめに
タイと言えばタイカレー。日本でも人気のタイ料理を生み出したタイについてまとめていこうと思います。
日本との国交についてはウエットな関係性というよりは貿易などで経済的な繋があります。
タイの対日貿易割合としては輸出が約10%で輸入が約15%(2016年)とされており、日本はタイにとっての貿易金額ベースでいうと第1位の中国に次いでおり、日本からの投資も外国投資額全体のおよそ4分の1を占めています。
タイのEC事情
タイのEC市場
2018 年のタイの EC 市場規模は約 750 億バーツで、2009年からコンスタントに約16%の成長率を記録し、で約10年ほどで4倍に成長しました。
成長の要因は通信環境の発達とデバイスが入手しやすくなったことが起因しています。2016年にはスマホの高速データ通信サービスの4Gが普及し、それと同時期に安価なスマートフォンが市場を席巻し始めてネット環境としては最適なインフラが整備され、パソコンなどがなくても気軽にECを利用できるようになりました。
タイの EC 市場はアジアの中でも大きく、その市場規模はシンガポールの 5.7 倍、インドネシアの 3.5 倍、マレーシアの 1.2 倍です。
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使用デバイス比率
- スマートフォン56%
- コンピューター40%
- タブレット 4%
繫忙期;6〜7 月(夏季)11 月〜12 月(冬季)
人気商品
タイにおける人気商品はこちらです。
- デジタルコンテンツ、ゲーム、音楽
- アパレル
- 電子機器、家電(PC周辺機器、スマホ、エアコンなど)
通常、日用品やコスメなどが上位ランクインすることが多いのですが、タイではデジタルコンテンツやゲームが1位にランクインしています。
タイで展開されているECサイト
タイでは様々なECサイトが利用されています。
戦略から流通における様々な要因から独自ドメインでの展開がオススメですが、今回はモール型など様々な角度でいくつかご紹介します。
Lazada
タイにおいて最大のシェアを誇るLazada。
Lazada はドイツのロケットインターネットが開始した EC サイトで、2016年にアリババが買収。東南アジア6カ国で展開しており、フィリピンでは最大の総合通販型ECモールです。平均月間アクセス人数は25,000,000人。日本企業向けの日本語サポートはなく、英語表記で展開されています。
HP:Lazada
JD Central
京東(JD)は商品単体での出品となり自社でサイトを運営しているモールというよりも巨大な独自ドメインサイトです。
中国進出の手始めとしてこちらのサイトに出品する方は商品に対しての自信と独自性を持っていて、商品だけで先を作ろうという職人気質で気合いが入った事業者が向いています。
HP:JD Central
Central Online
Central Online は百貨店のセントラルが運営する EC サイトで、セントラルデパートのオンラインショップでタイの百貨店にはセントラル以外に、モールグループやサイアムピワットが運
営するものがありますが、いずれも EC サイトを運営していないため百貨店系では唯一ECサイトです。
※2020年10月2日時点
まとめ
タイは越境ECも現地ECもどちらもオススメです。
スマホでの4G回線も普及しているので、容量の大きい凝ったサイトでの展開も可能で、日本でのEC戦略と同様の感覚で展開できると思います。
人気商品に関しては他のアジア諸国とは毛色がことなり、デジタルコンテンツ系が人気で、無形商材であれば物流などの要項は考慮せずにコンテンツの出稿に注力出来ます。それに次いで洋服と電化製品となっているので、利益も作りやすい環境です。
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スターフィールド編集部
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