各国のEC事情シリーズ
「ベトナムのEC事情大解剖」
はじめに
日本と友好的な国としているベトナム。
「アジアにおける平和と繁栄のための広範な戦略的パートナーシップ」のもと,政治,経済,安全保障,文化・人的交流など幅広い分野で緊密に連携しており、大阪、福岡、釧路、名古屋に領事館が存在しています。
国交は良好で、政治の面でもは日本が最大の支援国であり、インフラ、法律関係の整備など多岐にわたって支援している関係です。
今回はそんなベトナムの現段階におけるEC事情をまとめてみたいと思います。
ベトナムのEC事情
ベトナムのEC市場
ベトナムと言えば、有数のブルーオーシャン市場で2018年から2025年までに約4~5倍増で150億ドル~200億ドルにまで登る市場としてインドネシアに次いで成長幅が期待されている市場です。
越境ECとしてパッと思いつく「中国」は2025年までのEC市場推移が同調べで18%前後と予測されており、過去の実績として2011年の中国は実績として約50%の成長を記録しました。
そう考えると越境ECの成長とも呼べる2011年の活動がベトナム市場でも予測されると考えると期待が出来る市場と言えます。
そこに目を付けた日本や中国の大手企業が続々と進出し、あらゆる方面(フルフィルメント、物流など)の流通が整ってきています。
肝心なユーザー推移はGoogleとMoITの発表を合わせた情報からすると、年間約320万人のベトナム人ユーザーがECを利用しているとしており、SNS(主にFacebook)を媒介とした形で約70%ほどを占めているとしているという結果が出ています。
販売者側からの視点
市場としても伸び幅が十分に存在し、「攻め方」も分かりやすいとするなら販売者側からは非常に都合が良い傾向にあります。
購買に対しての傾向としてはSNSが中心であるだけあってマルチチャネルショッピングを好むほか、購入を決める前に情報検索・価格比較を行う傾向があり、顧客の心が魅力的に感じるイメージ戦略等を駆使したブランド自体の構築することが売れるショップ、ブランドとされています。
この部分は日本の進んだサービス形態を越境ECに対応することで波に乗ることができるのではないでしょうか。
とは言っても現状人口1億人に対して320万人なので、母数は少なめですが、人口の50%がインターネット、スマートフォン、PC利用者とされており、周りが引き上げるということで先に申し上げた通り流通が整って行くとともに急速な成長が考えられる要因となっています。
誰でも出来るというわけではありませんが、今から本腰を入れてベトナムを攻略していくのであれば、現段階でインターネット利用者、非利用者問わず情報元としてテレビCMが大きなウエイトを占めている為、「種まき」的な意味合いを含めてこれらを含めた戦略を立てることも成功する可能性を高めることができるのではないかと思います。
ベトナムの人気商品
ベトナムのECにおける人気商品はこちらです。
- ファッション
- 電化製品
- 化粧品、ベビー用品
これらのカテゴリに対して販売者側に求められる要素としては以下となります。
- 自宅配送
- 操作性(サイト)
- 品揃え
《出典》インテージ調査レポート
ベトナムの主なECサイト
ベトナムでは様々なECサイトが利用されています。
戦略から流通における様々な要因から独自ドメインでの展開がオススメですが今回は取り組みやすい点からモール型でその中でもよく使われているものをいくつかご紹介します。
Lazada Vietnam
Lazada Vietnam とは、月間訪問者数 5,000 万人とし、ベトナムで巨大市場を持つEC サイトです。アプリケーションも対応しており、ダウンロード促進を目標に様々な施策を展開しています。
モール型で 複合サイトとして展開 、あらゆる商材を扱っています。
形態としてはアマゾンに似ており、配送面にも強みをもっています。
The Gioi di Dong
The Gioi di Dongとは月間約3000万人の来客数があるスマートフォンやPC等のデバイス系を専門として展開しているモールになります。
このような専門サイトが上位の人気サイトとして君臨している点は他の国から見ても珍しく、明らかなEC成長の可能性を感じる内容となっています。
Sendo
Sendoは、月間訪問者数は約2,400万人でLazada Vietnamと同様の複合型通販サイトです。
特徴としては出店料が不要で、商品の適切を図るためのテストマーケティング等で活躍することができます。
HP:Sendo
《参考》越境EC海外WEB.com
まとめ
ベトナムのEC市場はあらゆる方面からみても伸びしろがたくさんあり、攻め方も非常に単純な市場です。
ですが、それは言い換えると「早い者勝ち」ということで、レッドオーシャンに直ぐに変化してしまう可能性もあります。
また、レッドオーシャンとなってしまった国=力がついている国という式も出来るので、明日のライバルとして直ぐにでも成長していくことでしょう。
Google、Yahoo、Facebook等の日本でお馴染みの検索エンジンをそのまま使うことができるベトナムは、海外進出を考える際に見逃してはならない国です。
ベトナムの課題としては急速な発達にセキュリティが伴っていないという大きなデメリットを含んでいますが、大きな課題として上げられている内容なので、解消していくことは現実的なものであります。
分かりやすく、イメージを展開し、独自ドメインで展開することで余分なマージン等の費用がかからない独自ドメインでの展開を目標とし、顧客獲得をしていくことが最短、最速で表現できる市場となっています。
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スターフィールド編集部
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