台湾ECのコンビニ支払い&受け取り(超商取貨)って何?!台湾向け越境EC最大のポイントをおさらいします。
はじめに
越境ECを始めるにあたり、販売先の選択肢として台湾はすごく魅力的です。親日国家であり、台湾現地のEC市場・EC文化がかなり整備されていて、日本からも近い。初めて海外進出される事業者様も、おそらく大きな文化の違いを感じることなく、越境EC事業に取り組むことができるかと思います。
しかし、日本と大きく異なることはないと申し上げておきながら、台湾では当たり前の文化や習慣があります。そのうちの1つがECでのお買い物の支払いや受け取りをコンビニで行うという習慣です。
今回は、台湾向け越境ECを始める際にぜひ知っておきたい台湾のコンビニ支払い&受け取りについてご説明します。
台湾ECのコンビニ支払い&受け取りとは?
知る人ぞ知る事実ですが、台湾は国土に対するコンビニの数=コンビニ密度が世界でも最も高い国の1つです。台湾のコンビニは、本当に様々な機能を備えているらしく、そのうちの1つがECでのお買い物をした商品代金の支払いや、商品の受け取りをする機能です。
これは、ただ機能として存在している、というわけではなく、あるアンケート調査によると、回答者のうち63%もの人がコンビニでの支払い&受け取りを好むと回答しており、頻繁に利用されているサービスだということが分かります。
台湾でコンビニ支払い&受け取りが定着している理由は様々だとは思います。1つ考えられる理由としては、台湾では、クレジットカードやデビットカードは一般的には普及しているものの、現金で払った方が安心、商品が届いてから支払った方が安心、という感覚が根強いため、商品を受け取った後にお支払いする「コンビニ払い」や「代金引換」に人気があるということです。
また、台湾人が自宅ではなく、コンビニを配送先として選択する理由の1つとして、台湾には共働き世帯が多いことが挙げられます。92%の台湾の女性は、産休後に仕事に復帰するとのニュース記事もあり、24時間営業で、都合の良い時間帯に商品を受け取りに行くことができるコンビニでの受け取りは非常に便利なのだと考えられます。
コンビニ支払い&受け取りの使い方
このコンビニ支払い&受け取りのサービスですが、自宅或いはコンビニに届けてもらった商品の代金を支払う「決済」としての機能と、配送先として最寄りのコンビニを指定して届けてもらう「配送」の機能の2つに分かれます。どちらの機能も揃えなくてはいけないという訳ではなく、各ECサイトによって、配送先にコンビニを選ぶことはできるが、決済はクレジットカードのみ対応や、配送先にコンビニは指定できないが、コンビニでの後払いを対応している等、異なります。
まずは、購入者様がどのような画面を見ながら配送先として最寄りのコンビニを選択しているのか、ご説明します。
コンビニ受け取りの選択方法はとても簡単です。今回はセブンイレブンでの受け取りを例にご説明します。
配送方法(送貨方式)の部分で、「超商取貨」を選択します。
「超商取貨」を選択後、セブンイレブンのマークをクリックすると、このような画面が出てきます。そこで、届けて欲しい地域の群・市・通りを選択すると、右側にその付近のコンビニの一覧が表示されます。
最後に地図上でコンビニの位置を再確認し、その他注意事項に同意すれば、
以下のように、買い物カゴに戻り、配送先として選択したコンビニが表示されています。
その後、コンビニに商品が配送されたら、購入者に「〇日以内にお受け取りください」といった通達がされ、購入者は期日内の都合の良い日時に受け取りに行くことができます。
台湾向けのEC事業でコンビニ受け取り&支払いを導入するためには
台湾向けのEC事業でこのコンビニ受け取り&支払いを導入する方法は、台湾EC事業が日本に在庫を置き、注文ごとに台湾消費者へ配送をする「越境EC」の形態か、台湾現地に在庫を置く「現地EC」のどちらなのかによって異なります。また、前述の通り、配送と決済のどちらの機能もコンビニ対応できる、どちらかしかコンビニ対応できない、といった制約もございます。
台湾向け越境ECの場合
日本に在庫を置き、注文ごとに台湾へ向けて配送する場合、多くのケースではコンビニを配送先に指定することはできません。しかし、決済をコンビニ対応することが可能です。
台湾向けの越境EC事業には、「後払い決済サービス」がかなり浸透しています。EMS等の国際郵便を利用するため代引き決済を用意できない事業者様にとっても、商品が国境を越えて届くかしっかりと確認してから支払いたい購入者様にとってもwin-winなサービスです。LaunchCartは、台湾向けの後払い決済サービスとして展開されている、AFTEEに接続しています。
台湾現地在庫の現地ECの場合
台湾現地在庫の現地ECの場合は、上記の越境ECに比べ、比較的自由度高くコンビニ対応を選択することができます。
例としては、「クレジットカード決済&コンビニ受け取り」、「後払い決済&コンビニ受け取り}、「後払い決済&自宅配送}などです。台湾現地のどの配送業者を利用するのかにより、どのコンビニが対応できるといった事情がございますので、情報収集をしながら検討されるのをお勧めします。
まとめ
今回は、台湾のECで日常的に使われるコンビニ支払い&受け取りについてご説明いたしました。
台湾在住経験がある方複数人にお話しを聞いても、「そういえば、自分もコンビニで受け取りました!」や、「確かに、レジ後ろに箱が積み重なってますね」とお話してくださり、息をするのと同じくらい自然にコンビニで支払い、コンビニを配送先として指定する文化があるのだと感じました。台湾向けに越境ECをご検討中の方は、ぜひコンビニへの配送やお支払いの導入も併せてご検討ください。
《参考》 Like it for mosa , International Trade Administration , Taiwan News
Author Profile
MINGFAN
自称東南アジアオタク。SNSの中の人、メルマガの人です。アジアのマーケット事情やShopeeの運営系を中心に書いてます。
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