Tiktokで広告動画を観てもらう4つのヒント
はじめに
ECで成功するには、運用型広告の効果的な活用が不可欠です。今回はtiktokで多くのCVRを獲得するためのヒントを実例と共に、紹介します。
また、tiktokを運営するバイトダンス社が提唱する興味EC(インタレストコマース)の概念についても解説します。
動画広告を見てもらう4つのヒント
今回紹介する調査では、現在tictokで主流の動画運用広告の中でも特にパフォーマンスの高い動画を対象に、それらの動画にはどのような特徴があるのかをまとめています。集計対象はEC業界の広告です。また、ここでのパフォーマンスの定義は、視聴時間が長いことと定義しているようです。
下記の特徴を踏まえたクリエイティブ制作が成功の鍵を握りそうです。
画像よりも動画
「動画を含む形式のものは、画像だけのものに比べて、2秒視聴率が293.5%、6秒視聴率が379.8%高くなっています。」
よく画像と音楽だけの広告を見ますが、それよりもやはり動画の方が観てもらえる時間は長くなるのですね。
人物を初めから
「冒頭から人物が登場する動画は、登場しない動画に比べて、2秒視聴率が160.2%以上、6秒視聴率が171.0%以上高くなっています。」
特に有名人や興味を引くような人物が初めから出ている動画はスワイプせずに見続けてしまいますよね。
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冒頭に商品要素を入れない
「商品要素の登場が動画開始から6秒以降の動画は、冒頭から6秒までの間に商品要素が登場する動画に比べて、2秒視聴率が135.1%、6秒視聴率が169.8%高くなっています。」
初めから広告要素が強いとその商品に興味がない人はすぐにスワイプしてしまうでしょう。
気がついたら商品が紹介されていて、興味を持ってしまうような動画が好ましいと思われます。
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♬ Promoted Music – みんなの銀行
ターゲットに呼びかける
「広告ターゲットに向けた呼びかけがある動画は、呼びかけがない動画に比べて、2秒視聴率が108.2%、6秒視聴率が165.3%高くなっています。」
〇〇なあなたに!や〇〇才限定などと呼びかける動画は、自分事化しやすく、長く見てもらえる傾向があります。バナー広告やLPなどと同様ですね。
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♬ Promoted Music – バズ部
中国版tictok抖音(Douyin)での越境ECとインタレストコマース
現在日本のTiktokでは、アプリ内にEC機能はなく、動画の下に「購入はこちら」といったボタンを押すと、商品購入ページに移るような仕様になっています。
中国版tictokである抖音(Douyin)では、ECプラットフォーム「抖音小店」が2019年末にリリースされ、動画中の商品リンクから直接、商品を購入できるようになりました。2021年6月からは越境EC事業も開始しています。
抖音(Douyin)は興味EC(インタレストコマース)の概念を提唱しています。従来のECは、消費者が自ら購入したいものを探すのが一般的でした。一方、興味ECという概念は、動画やライブ配信を通して、消費者の潜在的なニーズを刺激し買う予定のなかったものを購入してもらうことを指します。
購入履歴からのレコメンドは、精度が高く便利なものですが、画像だけでは全く予期しなかったような商品の魅力を伝えるのは難しい傾向にあります。
抖音(Douyin)内の面白い動画のなかに自然に商品紹介動画が流れ、まるでウィンドーショッピングをしているように、買うつもりがなかったものを買ってしまう。そんな世界を目指しているのでしょう。
まとめ
日本のtictokも今後、中国に追随する形でEC化が見込まれます。上記で紹介したようなヒントは、日本のtictokで広告を出すときはもちろん、抖音(Douyin)での中国越境ECに挑戦する時も十分活用できるでしょう。
《参考・画像出典》
PR TIMES 「EC業界のTikTok運用型広告を分析、効果的なクリエイティブのポイントを初公開」
中国Webマーケティングノート「Tiktokがモール型ECへ変身?6億DAUを抱えるバイトダンスの次なる挑戦とは」
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IKUTA
最近、よくセミナーにも登場します。
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