越境ECの翻訳はどれがベスト?機械翻訳、クラウド翻訳、翻訳会社のメリット&デメリット
はじめに
海外向けサイトでは必須となる翻訳作業。
魅力的な表現で商品をより良く説明するためにも、正確な情報を伝えてミスマッチを防ぐためにも、精度の高い翻訳をする必要があります。
この記事では、越境ECサイトを翻訳する際の注意点と、機械翻訳、クラウド翻訳、翻訳会社の3つを紹介して、それぞれのメリットとデメリットを解説します。
越境ECサイトでの翻訳の注意点
1.そもそも販売対象国で使われている言語は何かを調べる
大前提ですが、翻訳を依頼する前に販売対象国で実際に使われている言語と文字を調べる必要があります。 たとえば、中国本土は簡体字、台湾や香港は繁体字になります。
2.費用と品質のバランスをとる
専門の翻訳会社に依頼するのが最も精度が高い方法です。しかし、そのぶん費用がかさむため、利益を出すのが難しくなります。サイト公開後の販売予測や、翻訳以外の費用もあわせて検討する必要があります。
3.「教科書的に日本語」で翻訳依頼をする
特に機械翻訳の場合、日本的な表現を直訳されることで、意味がまるで通じない翻訳になる場合があります。
翻訳用に提出する日本語は、基本的な文法、シンプルな構文を心がけ、主語・述語を略してはいけません。
また代名詞・代動詞を極力避けます。いわゆる「教科書のような文」にする必要があります。
翻訳の方法
機械翻訳
テキストやURLを貼り付けるだけで翻訳が可能で、最も手軽で安価な方法です。公開されているAPIを利用することで、サイト全体の自動翻訳をすることも可能です。
しかしながら、翻訳の精度は最も低く、誤訳の可能性もあります。またAPIを利用していても突然のサービス終了、または有料化などのリスクもあります。例)Google翻訳、Weblio、Infoseek翻訳
クラウド翻訳
翻訳の依頼や、やり取りをWEB上で完結することで、中間コストをカットし、安くてスピーディーな翻訳ができるサービスです。
まず、クラウド翻訳サービスのWEB画面に翻訳してほしい情報をアップロードします。文字数や言語や種類によって、1文字◯円という料金体系で費用が確定します。クレジットカードなどで決済をして、発注完了となります。
実際の翻訳は、人間が行うため、機械翻訳のような明らかな誤訳は防ぐことができます。ですが、ダブルチェックなどは基本的にはありません。
翻訳会社
翻訳業務を専門に行なっている会社に依頼するオーソドックスな手法です。
通常は営業担当から、内容、目的、用途のヒアリングがあったのち、見積もりの提示があります。契約を交わしてから翻訳がはじまります。
3つの方法の中で、最も正確な翻訳表現が可能です。翻訳者とは別の人間による2重チェックを標準サービスとしている企業もあります。
一方で、納期が長くなり、費用も最もかかります。
翻訳手法別 比較表
以上3つの翻訳方法を表にまとめてみました。
機械翻訳 | クラウド翻訳 | 翻訳会社 | |
スピード | ◎ 即時 | 〇 即日~数日 | △ 1~2週間 |
費用 | ◎ 日本語1文字0円~ | 〇 日本語1文字5円~10円前後 | △ 日本語1文字10円~20円前後 |
精度 | ✖ | 〇 | ◎ |
まとめ
翻訳方法は使い分けることが大切
機械翻訳、クラウド翻訳、翻訳会社のどれも、それぞれメリット/デメリットがあります。
最もバランスが取れているのはクラウド翻訳ですが、サイトのメインビジュアルに掲載するようなキャッチコピー的な文言を適切に翻訳するためには、EC業界の知識にもある程度精通している翻訳者が理想的なので、クラウド翻訳では若干不安が残ります。
翻訳費用を抑えながら精度の高い翻訳をするためには、
- ランディングージのキャッチコピー的な表現は翻訳会社による翻訳
- 商品情報やプライバシーポリシーなどはクラウド翻訳
- サイズや色などの単語レベルの情報は機械翻訳
などと使い分けることが大切になるでしょう。
越境ECの支援業者のなかには、翻訳業務を社内のネイティブスタッフが行っているところがあります。
ECの知識も現地の事情も把握しているので、支援業者に一括して依頼することも考慮すべきでしょう。
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スターフィールド編集部
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