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食品の越境ECを農水省が支援!食かけるプロジェクト

食品の越境ECを農水省が支援!食かけるプロジェクト

はじめに

越境ECにおける食品の割合は、健康食品やサプリメントなどを除けば高くありません。配送ができなかったり関税などのルールが国ごとに異なっていたりと他の商材と比べてハードルが高い面があるのが実際です。

そんな中、農林水産省が、越境ECの支援を始めます。選抜した5から10社に対して、商品のブラッシュアップや販売方法の支援を行うとされています。具体的な内容について見ていきましょう。

募集サイトの内容について

農林水産省は、訪日中に日本の食・食文化の魅力の体験をした外国人が、帰国後も本国にいながら再体験できるような環境整備を図り、日本産農林水産物・食品の輸出拡大につなげていく「食かけるプロジェクト(以下「本プロジェクト」という。)」を推進しています。

本プロジェクトの一環として、「モノ」に焦点を当て、地域の食文化・食体験の魅力を伝える輸出向けの商品を全国から掘り起こし、魅力ある商品を選定し、選定した商品の磨き上げや越境ECでの販売に向けた支援を行います。

つきましては、事業の趣旨に賛同し越境ECで販売したい地域の商品を広く募集します。

「食かけるプロジェクト」https://www.eatmeetjapan.jp/ec

募集の要旨をみると、タビアトと呼ばれる越境EC活用方法を目指していることがよくわかります。日本に来た外国人が帰国後もその食事を体験できるようにし、再度日本に来てもらう。そんな好循環を目指しているようです。

タビアトと言っても、例えば工芸品や日用品などは日本に来た時に買うことが多いでしょう。「あのお土産買っておけばよかった」と後悔する事は、私自身それほどありません。

食品はお土産として買っても食べたらなくなりますので、越境ECで購入される必然性が高いジャンルと言えるでしょう。(ただ冒頭申し上げたとおり、実際に売り出せている会社はあまり多くありません。)

応募商品のうち、本事業の支援対象として、輸出向けに磨き上げを行う商品を農林水産省及び審査委員の審査・協議により、5~10点を想定し、選定します。

商品の選定に当たっては、訪日外国人に対して、より日本の食文化・食体験の魅力を伝える商品であるか等を考慮します。

選定された商品については、各種専門家(商品開発、コピーライター、ソムリエ、輸出事業者、EC事業者等)を派遣等し、商品内容・包装の見直し、商品の組み合わせのコーディネイト、商品の情報発信のためのストーリーづくり、価格設定等のアドバイスを行います。
また、越境EC事業者との商談支援を行います

選定されるのは、わずか5から10点と非常に狭き門です。私の感覚だと初めて越境ECを始める方は、まずは日本の商品をそのまま出して、反応を見てみるという方法をとる事業者が多い印象です。ただ今回は、商品開発やコピーライターなどが派遣され、商品の見せ方だけでなく中身の部分も事前にブラッシュアップしていくようです。

優秀商品の認定とフィードバック

(1)により磨き上げた商品のプレゼンテーション、農林水産省及び審査委員の審査・協議により、優秀商品を認定(1~3商品程度を想定)します。

認定された優秀商品は、本プロジェクトのウェブサイトへの掲載の他、越境ECでの販売に向け、外国語表示、輸出先国・地域の規制への対応、EC掲載手続き、越境ECでのテスト販売等の支援を行います。また、本プロジェクトのウェブサイトにおいて、多言語で商品の魅力を発信し、当該商品の購入可能なECサイトへの誘引を行います。

選定された商品のうち優秀商品の認定に至らなかった商品については、今後の商品改良に役立つようその事由及び改善内容をフィードバックします。

さらに、そこから1から3種類を選抜し実際の販売支援を行うようです。実際に販売支援までするのは、わずか数商品とかなり選抜をする印象です。越境ECでのテスト販売の支援を行うとありますが、広告や販売手数料まで、支払われるのか?といったところは正直良くわかりません。

募集期間は、2023年4月27日から2023年6月20日です。

まとめ

いずれにせよ従来、難しいとされてきた食品の越境ECで、どのような商品を選抜し、どこに・どうやって販売していくのかいずれにせよ気になるところです。選抜された商品が発表されたらまたまとめたいと思います。


《参考・画像出典》
食かけるプロジェクト https://www.eatmeetjapan.jp/ec

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IKUTA

最近、よくセミナーにも登場します。

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