Stay hungry, stay foolish！Shopee創業者フォレスト・リーの波乱万丈人生

はじめに

私達スターフィールド社では、東南アジアNo.1ECプラットフォームのShopeeへの出店サポートを行っています。

Shopeeは、現在日本からの越境ECのなかで最も活用しやすいサービスであると言えますが、
この巨大プラットフォームがどうやって生まれたか、創業者がどんな人物かについて情報はあまりありません

Shopeeを含むSea Groupの広報責任者は過去にフォレスト・リー氏について、「彼は非常に恥ずかしがり屋で、脚光を浴びるのが好きではありません」と伝えています。

この記事では、そんなShopee創業者のフォレスト・リー氏について解説します。

Shopee創業者の半生

1978 年、北京に隣接する主要都市の天津で生まれたリーは、上海交通大学で工学を学びました。卒業後は、モトローラに人事マネージャーとして入社しました。

4 年後、彼はスタンフォード大学で MBA の学位を取得するために渡米。プログラムを修了すると、同窓生が設立したスタートアップ GGgame に参加しました。 GGgameは、ヨーロッパとアジアのプレーヤー繋がることができるオンラインリアルタイムゲームプラットフォームでした。

2009年に社名をGarenaに変更すると、事業の転換を進めます。

2010年に中国でゲーム業界の最大手のテンセントから世界的にヒットしたゲーム『League of Legends』の東南アジアでの独占出版権を確保。

テンセントの出資も受け、ゲーム事業が繁栄するにつれて、いよいよEコマース業界に進出します。
2015 年に、電化製品から美容製品いたる消費財を販売するオンラインプラットフォーム、Shopee を立ち上げました。

Shopeeは、3 年前に設立されたAlibabaが支援するLazadaと直接競合していました。手頃な価格と送料無料のコンセプトでオンラインの買い物客を魅了したShopeeは、市場から支持され、すぐにLazadaより優位に立ちます。

Shopeeと同じタイミングでデジタル決済にも進出しています。
2014 年 4 月、デジタルウォレットおよびモバイル決済ソリューションであるAirPay（のちのSeaMoney）を備えたデジタル金融サービス部門を立ち上げました。中国の Ant GroupのAlipayと似たこのサービスは、2021 年第 2 四半期の時点で 3,200 万人のユーザーがいます。

2017 年 5 月、Garena は正式に Sea Groupとしてブランドを変更しました。これに続いて、10 月にニューヨーク証券取引所で新規株式公開 (IPO) が行われました。

ここまで順調に推移してきましたが、2022年には大きな危機が生じました。

テンセントはSea Groupへの出資比率を 21.3% から 18.7% に引き下げると発表。

その1 週間後、同社の主要な収益源であったデジタルエンターテイメント部門が著作権侵害で訴えられました。
また、2 月 14 日、Garena Free Fireというアプリがインドで禁止されました。その結果、グループの株価は 1 日で 18% 下落し、市場価値から 160 億米ドル以上が失われました。

Sea は東南アジア最大の上場企業になり、フォレスト・リーの資産は最大で198 億米ドルに達し、シンガポールで最も裕福な人物にもなりました。
しかし、それから 6 か月も経たないうちに、Sea は 2021 年のピークから時価総額を 1,300 億米ドルを失うことになりました。