さくらフォレスト株式会社様
「ともに豊かに」をコンセプトに、心と身体を健やかにサポートする商品を提供されているさくらフォレスト株式会社。実はアジアの国々向けにも越境EC事業を行われており、日本のアジア向け越境EC事業のパイオニア的な存在です。今回は、さくらフォレスト社取締役、西尾和剛様と海外事業部の茂木龍二様に越境EC事業の面白さや、LaunchCartについてお話を伺いました。
はじめに
多くのアジア諸国に展開されているさくらフォレスト株式会社様。
まずその全貌を解き明かすために、2020年11月時点で展開されている国を以下の表にまとめました。
最初の商材は石鹸1つだけ。
まずはどちらの国から始めたのですか?
西尾氏:最初は、2015年に台湾から始めました。最初の商材は、石鹸1つだけでなかなか利益が出せずに苦労しました。2年ほど経ち、だんだんと台湾で認知度が高まってくると、Facebook広告を見た香港のお客様から「購入したい」というお問い合わせをいただいて、台湾から越境で商品を送り始めたのが香港を始めたきっかけです。当初は、台湾から香港へ越境で送るなんて誰もしていなかったので、香港の知り合いを頼って送付を手伝ってもらっていました。そのあと、ベトナム、シンガポール、韓国に進出して、現在はフィリピン、中国、インドネシアでテスト販売を行っている最中です。
「広告」と「決済」と「配送」さえ揃えば通販できない国はない。
こんなにも多くの国々に挑戦されるということは、リスクも考えられると思うのですが、そのチャレンジ精神はどこからくるのですか?
西尾氏:今から8年前くらいから海外展開を始めようと思って、東南アジアの国にまず行ってみました。そこで、当時の東南アジアの国々が、通販事業が成立するには配送の面でかなり難しいという事が分かりました。ですが、あらためて通販事業について試行錯誤する中で、一つ気付いたことがあります。通販の土台は、「広告」と「決済」と「配送」だと。この3つが揃えば通販ができるんだなと思いました。今では、アジアのどの国もこの3つは揃っています。なので、通販できない国はないため、チャレンジしやすいです。
それと、僕は通販は市場だと思っています。つまり、人口何人に対して販売するのか、ということです。日本は1億人の市場ですが、東南アジアと中国を合わせると20億人以上の市場になります。20倍の場所で販売できると思ったら、ワクワクしませんか?それに、リスクといっても、通販の場合そこまで大きくありません。私が台湾で全く売れずに奮闘していた時期は赤字続きだったのですが、その後1年間で黒字化しました。何十万の赤字が、たった1年間で何千万の売り上げになるなんて、通販には夢がありますよね。
それぞれの国の商習慣や特徴への適応はどのようにされているのですか?
茂木氏:ベトナムと台湾は、事務所を借りてローカルの人を採用しているので、現地メンバーが中心となって考えてもらっています。日本の会社にも5か国(台湾・中国・インドネシア・ベトナム・韓国)のメンバーがいて、この海外メンバーが中心になって越境EC事業をやっているので、自然と現地向けに何が適切なのか分かるのだと思います。
価格設定も、大体日本と同じ価格でというのは基本としてありますが、現地のメンバーが適正だと思う価格で販売しています。他にも、ベトナムでは定期でリピートをするという文化がまずない上、他の国に比べるとSMSの応答率も悪いので、現地のスタッフに電話してもらって受注するなど、かなり泥臭く頑張ってもらっています。シンガポールや台湾ではメールやSMSで対応できています。
通販は、お客様との繋がりをどう作るかというところが肝。
あえて越境ECではなく、現地ECにこだわる理由は何ですか?
西尾氏:日本から送っていても、海外の通販で日本人ができることなんてほんのわずかです。言葉もよく分からなければ、文化もよく知らない。現地ECにすると、現地の人を活かせるビジネスになります。それに、通販自体がお客様との繋がりをどう作るかというところが肝なので、そこはやはり現地の人の方が得意ですよね。現地に事務所があると、海外にたくさん知り合いが増えて、遊びに行けますし、良いことづくしなんですよ(笑)
LaunchCartのどのような点を気に入っていただけていますか?
茂木氏:LaunchCartはテスト販売をする際に常に使わせていただいています。どの国でも決済ができて、コーディングも簡単、顧客データも貯めることができて、ECを始める際にに必要なことがLaunchCartだけで全て完結することができる点が魅力的です。すぐに準備出来て、開始できるという部分も我々のマインドに合っていると思います。
モール展開の方が手軽だと思う方も多い中、なぜ、独自サイトでの展開を中心にされているのですか?
西尾氏:顧客が見えて、ちゃんと繋がりを持てるのが独自サイトですよね。その繋がりをどう活かしていくのかというのを考えていくのも、通販の醍醐味だと思っています。利益云々だけではなく、こういった通販の面白みを得られるのが独自サイトなので、モールでの展開はあまりしていません。
目指せ10か国制覇!
### 今後の展望を教えてください。西尾氏:マレーシアに行って、10か国制覇してみたいですね。夢がありますね(笑)
アジア諸国への越境ECを考えている人にアドバイスをお願いします。
茂木氏:「気合と根性」だけですね。。(笑)
西尾氏:目先の儲かる儲からないという話ではなくて、「なんで海外に行きたいの?」という原点をしっかりと自分の中に持っていた方が良いのではないですかね。僕が海外に楽しみを感じるのは、海外に遊びに行けたらとか、現地に仲間がいたらとか、市場が広がるからとか、自分の中にワクワクするものがあるから、それが原動力になっていると思います。
それと、注文してくれたお客様の住所をGoogleMapで調べてみると、こんな人が買ってくれているんだ!というのが分かって、感謝の気持ちも持てるし、どんどん楽しくなると思いますよ。
Author Profile
MINGFAN
自称東南アジアオタク。SNSの中の人、メルマガの人です。アジアのマーケット事情やShopeeの運営系を中心に書いてます。
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