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健全な購買活動を育てるZalandoの取り組み(2) SNBL導入

健全な購買活動を育てるZalandoの取り組み(2) SNBL導入

はじめに

日本でいうところの「zozotown」にあたる、ドイツ発最大手オンラインファッションECサイト「ザランド(Zalando)」。このZalandoのサスティナブル消費に対する取り組みには様々な形があります。

前回はその取り組みの1つである、「サステナビリティプラットフォーム」を紹介しましたが、今回は新たな支払システム「SNBL」を紹介したいと思います。

BNPL 対 SNBL

最近よく見かける似た名前のサービスが「BNPL(Buy now pay later)」。顧客が先に商品を受け取り、後で支払うというこの、近年各国の買い物客の間で非常に人気があります。日本のECでもよく見かけるようになりました。

SNBL(Save now buy later)、つまり「今は貯めて後で買う」というこのサービスはその逆です。
顧客は貯蓄目標を設定し、その目標を達成するために毎月お金を積み立てます。目標を達成すると、そのお金を使えるようなるだけでなく、Zalandoで使える「ボーナス(バウチャー)」も受け取ることができます。

※写真は公式サイトのキャプチャ

もし購入したくない場合は、ボーナスなしでお金を引き出すことができます。
また、途中で計画を変更することはできませんが、キャンセルすることはできるので、途中でお金が必要になったら、すぐに引き出せるので安心ですね。

SNBLはサスティナブル?

購入者に「買わせない」期間を設けるといのは、販売者側からすると異質なサービスに見えるかもしれません。 しかし、世界的に借金やクレジットカード破産、短期ローンが増加する中で、貯蓄を促し、健全な購買活動を生み出すことは、持続可能な社会を実現するの一役買うと言えるではないでしょうか。

また、持続的に購買活動ができる消費者を育てることは、継続的に購入者数を維持・増加させることであり、長期的には売上増加につながっていきます。

実際、目標達成後に買い物をした額は以前より増加している購入者も少なくないのだとか。 ※写真は公式サイトを機械翻訳したもののキャプチャ

SNBLを提供するSavrrとは

Savrrはドイツのスタートアップ企業です。まだ無名だったこの会社がSNBLを開発を終える前に、Zalandoは契約を結んだそうです。

Savrrは、消費者の金融行動にどのようにプラスの影響を与えることができるかを考え、消費者にもブランドにも利益を与えることを目指しています。

まとめ

ヨーロッパのEC業界においてZalandoが与えるインパクトは非常に大きいものです。そのような会社が牽引することで、ヨーロッパのファッションECは持続可能な社会に向けて進んでいくことでしょう。

参考:https://ecommercenews.eu/zalando-pioneers-with-save-now-pay-later/ 
https://www.savrr.de/zalando

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TOMI

制作ディレクターとか進行管理とかリソース管理してます。 欧米もアジアも好きですが次は南米あたりに住みたい。

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