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中国大連に登場 越境ECショールーミングストア

中国大連に登場 越境ECショールーミングストア

はじめに

処理水の問題などで、日中関係は、2023年9月現在決して良いと言えませんが、7月に日本の商品を売り込む大型販売施設がオープンしたというニュースを見つけました。いわゆるショールーミングストアです。

施設の概要

中国東北部の遼寧省大連市で19日、電子商取引(EC)と連動して日本商品を売り込む大型販売施設が開業した。地元新興企業の大連万衆雲倉科技孵化園が運営し、山口フィナンシャルグループ(FG)などと組んで商品を輸入する。中国で越境EC向けの常設施設は珍しい。

山口フィナンシャルグループは、山口・広島・北九州を中心に展開する銀行です。大連万衆雲倉科技孵化園の親会社は建設業が主力で、保税倉庫、通関、物流、サイトの運営など、越境ECに関わる幅広い領域を新規事業として進めているようです。

日本商品の調達方法

記事では、日本商品の調達方法についても書かれていました。 大企業の商品については、万衆雲倉が自社で調達するようです。 万衆雲倉は、2019年すでにこの地区内に保税倉庫を建設しており、あくまでも私の推測ですが、すでに日本企業ともパイプがあるのではないでしょうか。

また、中小企業の商品は、山口FGや中国銀行などが企業を発掘するそうです。中国に中小企業単独で進出するのは難しいので、普段取引をしている銀行を通じて、海外展開できるのは、面白い取り組みと感じました。

ショールーミングストアについて

ECのデメリットは言わずもがな、商品を手に取ったり、触ったり、食品なら試食したりできないことです。越境ECでは単価も高くなりがちですから、文字情報と写真だけで、購入の判断をしなければなりません。 そういったデメリットを解消しつつ、越境ECを活気づける一つの案がショールーミングストアだと思います。 日経新聞の記事には、施設内の写真も掲載されていました。1枚だけなので限られた情報ではあるのですが、お酒や洗剤が展示されていることがわかります。 このような商材の場合、試飲できるようにしたり、匂いを嗅げるようにできてこそ、ショールーミングストアの真価が発揮されると思います。この施設が実施しているかどうかまでは、分かりません。

まとめ

ショールーミングストアは越境ECを身近にするよい取り組みと思いますので、この流れが中国のみならず、さらに広まっていくことを願います。

参考

日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM192A30Z10C23A7000000/

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